今だからこそ考えよう~自分に合った食事と運動のいい関係

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第5回
ダイエットをより効果的にするための栄養素

前回は、ダイエットに効果的なビタミンB群のお話をさせていただきましたね。

ここで、改めて、心に留めておいていただきたいことは、ビタミンB群ばかりを取りすぎないということです。ビタミンやその他の栄養素は互いに助け合いながら初めて効果を発揮することができます。ですので、ビタミンB群ばかりを取っても、ダイエットの効果を最大限に発揮することは難しいのです。

今回は、ビタミンB群以外にもダイエットに効果のあるビタミン、炭水化物、タンパク質や脂肪についてお話します。それぞれ、色々な働きがありますが、ダイエットに関係する働きを以下に説明していきます。

<炭水化物>

炭水化物は別名糖質とも呼ばれており、タンパク質や脂肪よりも早くエネルギーに変換されます。脂肪が体内で速やかにエネルギーを生み出すためには、炭水化物が必要です。炭水化物が不足すると、脂肪が燃焼されにくくなります。

<脂肪>

脂肪は、中性脂肪、リン脂質、コレステロールなどの総称です。食品に含まれる脂肪の大部分は中性脂肪で、その他の脂質は微量です。中性脂肪は脂溶性ビタミンの吸収を助ける役割を果たしています。コレステロールやリン脂質は、身体を構成する様々な細胞の膜をつくる主な原料となります。また、コレステロールはカルシウムの吸収を促すビタミンDの原料や脂質の消化吸収を助ける胆汁酸の原料にもなっています。

<タンパク質>

タンパク質は人の身体の主成分で、ありとあらゆる部分がタンパク質で出来ています。例えば、筋肉、内臓、骨、皮膚、髪の毛などの組織、血液、酵素代謝の調節機能をつかさどるインシュリンなどのホルモン、身体の抵抗力を高める免疫の抗体などです。タンパク質の摂取なしでは身体は作れないと言っても過言ではないでしょう。

<ビタミンC>

身体の結合組織を構成するコラーゲンというタンパク質の合成に不可欠です。

<ビタミン様物質>

ビタミン様物質とは体内でビタミンと同じ働きをし、ビタミンの作用を助ける成分のことです。体内で必要量が生合成され、欠乏症が知られていないので、ビタミンとは区別されていますが、健康維持、増進、ダイエットなどに有用な働きが注目されている物質です。その中で、特にダイエットに効果がある物質は、イノシトール、パラアミノ安息香酸、ビタミンP、オロト酸、リポ酸などがあります。それぞれの物質が、どのような働きをしているかは、以下の通りです。色々な働きがありますが、ダイエットに関係する効果のみをあげています。

  • イノシトール…細胞膜を構成し、脂質の代謝に関与しています。オレンジやすいかなどに多く含まれています。
  • パラアミノ安息香酸…葉酸の合成やタンパク質の代謝に関与しています。レバーや玄米などに多く含まれています。
  • ビタミンP…ビタミンCの吸収促進を促します。柑橘類などに多く含まれています。
  • オロト酸…葉酸やビタミンB12の代謝に関与しています。根葉、小麦麦芽などに多く含まれています。
  • リポ酸…糖質の代謝に関与しています。レバーや酵母などに多く含まれています。

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