内山悟志の骨太エイジレスライフのすすめ

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第18回
エイジレスライフとソーシャル・メディア

ツイッターやFacebookなどが話題を集めており、その利用者数は拡大の一途をたどっている。これらは総称してソーシャル・メディアと呼ばれているが、エイジレスライフを送る世代にもこの巨大なうねりは押し寄せている。

ソーシャル・メディアの威力

日本は「つぶやき大国」であることをご存じだろうか。フランスの調査会社Semiocastが世界の地域におけるツイッターの投稿件数をまとめた調査結果を公表したが、2010年6月の投稿数は国別で世界全体の25%を占めた米国が1位となり、2位は全体の18%を占めた日本であったとしている。一方、日本国内でインターネット視聴動向調査を展開するネットレイティングスが2010年6月末にまとめた調査では、日本のツイッター利用者数は2010年時点で前年の19倍に達しており、実利用者数に限ればすでに米国を追い抜いているとしている。この勢いから考えるとおそらく現時点において、日本は世界一の「つぶやき大国」となっているのではないだろうか。

また、Facebookの2011年8月の時点の利用者数は1,083万人に達し、前年同月比で5.6倍の伸びを示したとしている(ネットレイティングスの発表による)。厳密には、ツイッターはマイクロブログ、Facebookはソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)に分類されるが、これらをプラットフォームとして利用することで個人間の情報発信が実社会に広く拡散され、影響力を持ち始めメディア化したことから、一般的なブログを含め総称してソーシャル・メディアと呼ばれるようになった。これらのソーシャル・メディアには、利用者が増加するほど利用者一人あたりの便益が増すという特徴があり、これは「ネットワーク外部性」と呼ばれるものである。電話なども同様の特性を持つが、一人で持っていても何の意味もなさないが、利用者が2人、3人と増えていくにつれて、すべての利用者の便益が増加するという現象である。ソーシャル・メディアは、まさにこの「ネットワーク外部性」の特性を活かして社会に浸透してきているといえる。

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