内山悟志の骨太エイジレスライフのすすめ

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第20回
情報源としてのインターネット

エイジレスライフ世代の情報源

それでは、エイジレスライフ世代にとっての情報源はどうであろうか。前述の調査では、世代別に各種情報源の利用率を調査しているが、ここでは、パソコンのWebサイトについて、全体(10代から60代までの全員)とエイジレスライフ世代の代表として50代、60代のデータを抽出して比較してみることとしよう(図2)。
60代は全体にパソコンのWebサイトの利用率が低い傾向にある。特に、ショッピング・商品情報およびテレビ番組情報については、全体平均よりも3分の1程度の利用率にとどまっている。60代の消費者は、これらについては依然としてチラシや新聞を重要な情報源としていると見られる。
一方、50代の消費者は、パソコンのWebサイトの利用率が全体平均とほぼ同等となっており、40歳代以下の世代と同じようにインターネットの活用が浸透している様子がうかがえる。とりわけ、全体平均よりも高い利用率となっているのが旅行・観光情報であり、これに加えて、グルメ情報、健康・医療情報、天気予報、地域(ローカル)ニュースおよびテレビ番組情報などの多くの分野において全体平均とほぼ同率となっている。

図2.世代別にみる各種情報のパソコンのWebサイトの利用率

出典:平成23年版 情報通信白書(「2010年日本人の情報行動調査」より作成)

情報源としてのWebサイトの一番の魅力は、いうまでもなく検索性といえるだろう。これは、他のどのメディアにも実現しえない圧倒的な優位性である。
旅行・観光情報では地名や施設名を、健康・医療情報においては病名や症状を、そしてグルメ情報では店名、料理名や食材などをキーワードとして検索することで、欲しい情報を探すというのが一般的な使い方ではないだろうか。また、昨今では商品、レストラン、宿泊先などを選ぶ際に、購入者や利用者のレビューやコメントを参考にするという使い方も一般化している。50代、60代が比較的多く利用している分野は、生活と密着した情報といえる。楽しく豊かなエイジレスライフを彩る上でも、インターネットが一役買っており、利用度は今後さらに高まると予想される。

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