内山悟志の骨太エイジレスライフのすすめ

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第23回
エイジレス世代のネットショッピング

ネットショッピングが購買形態の1つとして定着してきており、いくつかの商品分野においては、店舗などの売上げをオンライン売上げが上回るものが出てきた。インターネットを活用したオンラインショッピングは、豊かなエイジレスライフにどのように貢献するのだろうか。

エイジレス世代のネットショッピング利用状況

インターネットを通じてEコマースサイトから物品やサービスを購入するいわゆるネットショッピングは、エイジレスライフをどのように演出してくれるのだろうか。まずは、その利用状況についてみてみることとしよう。総務省の通信利用動向調査(平成22年度)によると、インターネット利用者のうち、「物品・サービスの購入・取引」または「金融取引」に対して経験ありと回答した人は、60歳~64歳で38.3%、65歳以上でも25.2%となっている(図1)。同調査において60歳~64歳のインターネット利用率は70.1%であるので、この年齢層においては全人口の4分の1以上がネットショッピングの利用経験者ということになる。

図1.インターネットによる商品等購入・金融取引経験者の割合

出典:総務省「通信利用動向調査」平成22年度を基に作成

もう1つの興味深い調査結果がある。電通総研と東京大学大学院情報学環の共同研究では、デジタルシニア(普段ネットをメールのやりとりの時間を除いて1日30分以上利用している60歳以上の人)においては、パソコンのインターネットで行うこととして、「ネットショッピングで商品・サービスを購入する」が59.7%と第1位にあげられており、「ブログやホームページを見る」「掲示板の内容を読む」などを上回っているというのである。つまり、同じインターネット利用者であっても、ヘビーユーザーの方がネットでの買い物により積極的であることがわかる。ネットショッピングが生活の一部になっており、店舗などで買い物をするよりもネットで買い物をする方が多いというデジタルシニアも少なくないのではないだろうか。

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