内山悟志の骨太エイジレスライフのすすめ

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第42回
カーシェアリングのコスト・シミュレーション(2)

前回は、カーシェアリングとレンタカーの料金を利用時間という観点からシミュレーションを試みた。今回は、利用頻度の観点から両者のコストを試算し、カーシェアリングを利用した際の損益分岐点を探ってみたい。

短時間・多頻度に利用にはカーシェアリングがお得

カーシェアリングの場合、使っても使わなくても月額基本料金がかかる(前回述べたオリックスカーシェアの個人プランBのような月額基本料金ゼロのプランは例外)。したがって、1年間に何回利用するかによって、レンタカーとカーシェアリングの損益分岐点は変わってくることになる。1回あたり20km走行することを想定して利用時間が2時間、6時間、12時間の場合のコストを試算してみた(図1)。

図1.利用時間にみるカーシェアリングとレンタカーのコスト比較 図1.利用頻度にみるカーシェアリングとレンタカーのコスト比較

まず、1回あたり2時間という短時間利用の場合をみてみよう。レンタカーでは6時間以下の料金が一律のため割高となってしまうことから、月額基本料24,000円(1カ月2,000円×12カ月)を加味しても、1年間に6回以上利用すればカーシェアリングの方が割安となる。
つぎに、1回あたり6時間利用の場合はどうなるであろうか。レンタカーにもカーシェアリングにも6時間パック料金があるが、この場合年間12回以上利用すればカーシェアリングの方がお得ということになる。
もう1つ、1回あたり12時間という比較的長時間を利用した場合はどうなるであろうか。この場合もレンタカーとカーシェアリングの両方で12時間パック料金が利用できるため、これをもとに試算した。この場合、年18回以上利用する場合はカーシェアリングに軍配が上がる結果となった。
つまり、カーシェアリングはレンタカーと比べて、短時間で多頻度の利用においてコストメリットが大きいということになる。

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