これまで、レンタカーと比較しながら活用シーンに応じたカーシェアリングのメリットやコストについて述べてきた。今回は、代表的なカーシェアリング事業者のサービスや料金プランを紹介し、カーシェアリング会社を選ぶ際のポイントについて紹介する。

まずはカーステーションの立地がポイント

カーシェアリング事業者には全国展開している会社に加えて関西地区や中部地区など地域に特化した展開をする会社など多数存在している。ここでは、首都圏を中心に広域なエリアでサービスを展開する大手4社(タイムズプラス、オリックスカーシェア、エコロカ、カレコ・カーシェアリングクラブ)を取り上げ、これらの展開エリアや料金プランを比較してみよう。

カーシェアリング会社を選ぶ際に、最初に確認しておくべきなのが展開エリアとカーステーションの立地ではないだろうか。どんなに料金が安価でも、自宅の近くにカーステーションがなければ便利に利用することはできない。近隣にカーステーションがあるかどうかは、各社のホームページでカーステーションの設置場所を検索するサービスが提供されているので簡単に調べることができる。現時点で最も多くカーステーションを配置しているのは、全国のTIMES24の駐車場を活用して事業を展開するタイムズプラスであり、これに次ぐオリックスカーシェアとの2社で4,000ヵ所を超える拠点網となっている(図1)。しかし、各社のカーステーションの配置は地域によってばらつきがあり、拠点数や設置台数も日々変化しているため、自宅の近隣にどれだけのカーステーションがあるのか、最新の状況を確認しておくことをお勧めする。

図1.各社の展開エリアと規模

注意したい点としては、自宅の近くに1カ所だけカーステーションがあるよりも、徒歩圏内に複数個所設置されている方がよいということだ。カーシェアリングは基本的に複数の利用者での共用となるため、1カ所しか選択肢がないと誰か使っていて、利用したいときに使えないということが起こるためである。
例えば、吉祥寺駅を中心として500m圏内にはタイムズプラスでは7カ所、オリックスカーシェアでは4カ所のカーステーションがあるが、1㎞圏内に広げるとそれぞれ8ヵ所ずつとなる(2013年1月時点)。

また、活用シーンとして遠距離の実家や頻繁に訪れる旅行先などがあり、空港やターミナル駅まで飛行機や新幹線を使って移動し、その先でカーシェアリングを利用したいといったニーズがある場合は、行先となる地域で拠点展開を行っているかどうかも確認しておくとよいだろう。