内山悟志の骨太エイジレスライフのすすめ

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第49回
散歩でお気軽健康ライフ

・ある日の気ままな散歩日記

散歩という気ままな健康法に目覚めてから何度か街を歩いているが、1月のある日の散歩の様子を紹介しよう。
日曜日の午後1時、新宿東口あたりをブラブラしてみようと自宅を出る。
新宿通り沿いに四谷方面に向かって歩いていると、新宿一丁目交差点近くに小さな食器のお店を発見する。なにげなくのぞいてみると、お値段も手頃で可愛い食器がたくさん並んでいるが、その時に買ってしまうと荷物が増えてしまうので、ここは、再度来店しようと思う。


四谷や市ヶ谷あたりで折り返して帰って来ようかと思いながらも、あまりにも天気が良くて気持ち良かったので、何軒かお店をひやかしながらそのまま新宿通りを歩いていると出発から1時間半経っており、気が付いたら半蔵門の交差点に差し掛かっていた。新宿通りはここで行き止まりなので、左右どちらに進もうか迷ったが、新宿に電車1本で帰れることを考えて、内堀通りを九段下方面に進むことにする。皇居のお堀沿いにはまだ薄っすらと雪が残っており、いわゆる皇居ランを楽しむランナー達が次々と追い越していく。みんな真剣な表情で走っていくが、そんなことはお構いなしに自分のペースでゆっくりと歩くのも楽しい。


内堀通りから靖国通りに入るとすぐに九段下の駅だが、このあたりはオフィス街であるため休日はひと気が少ない。ここまで来たら神保町はすぐ近くなので、古書店でものぞいてみようともう一足伸ばすことにする。神保町は一転してにぎやかだ。神田神保町といえば古書店街で有名だが、スポーツ店も数多く軒を並べているし、カレー店をはじめグルメの街としても知られる。ここまで2時間強歩いたので小腹も空いてきた。靖国通りと白山通りが交差する神保町の交差点にできた行列は、羽根つきたい焼きで有名な神田達磨だ。行列に並ぶこと数分でパリパリの羽がついたたい焼きを手にすることができた。これで腹ごしらえもできたし、まだ日も高いのでもう一足先へ進んでみることにする。


靖国通りをひたすらまっすぐ進んでいくと、神田小川町、須田町、岩本町と近代的なオフィスと昔ながらの商店が入り混じる街並みが続く。浅草橋を過ぎると隅田川にかかる両国橋だが、その橋の袂からは東京スカイツリーがくっきりと見える。両国橋を渡るとそこから通りの名前は京葉道路に変わるが、それでもまっすぐの一本道だ。時刻も5時半になったこともあり、ここからは電車が総武線しかなく、駅間の距離も長いので錦糸町で散歩を終了とする。出発からブラブラと約4時間半かけて歩いた道のりは、電車だとわずか26分で帰り着くことができる。


さて、帰宅してからのもう1つの楽しみは、歩いた道を地図で確かめることだ。筆者は、東京都の地図に当日歩いた道のりをサインペンでなぞっている。この日は、東京~錦糸町の間約12㎞の道のりで、歩数計では2万歩を超えていた。
ウォーキングでさくさくと歩いたら約2時間半という距離であるが、寄り道や休憩をしながらのんびりと歩くことで疲れを感じることはなかった。休日の散歩でみる景色や感じる空気は、同じ街並みでも平日の昼間に地下鉄から降りて商用で歩いているのとは趣が全く異なる。散歩というお気楽健康法で休日の楽しみを1つ増やしてみるというのはどうだろうか。

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