内山悟志の悠々快適エイジレスライフ

バックナンバー

第29回
水陸両用バス『スカイダック』に乗ってみる

さて、いよいよ入水だ。バッシャーンと勢いよく入水するとかなりの水しぶきがあがる。入水の瞬間の感動は動画の方が伝わるだろう。

<スカイダック入水の映像>



旧中川は水門に両側を挟まれているので流れはない。東京スカイツリーコースと亀戸コースの場合は旧中川をゆっくりと周遊し、入水した川の駅に戻って上陸する。しかし、今回の荒川ロックゲート体験ツアーは、ここからがもう1つの見どころだ。荒川ロックゲートは、荒川と旧中川を結ぶ閘門である。荒川と旧中川は、江東地区の地盤沈下のため水位の差が最大3.1mに達していることから船舶の航行できなかった。しかし、水上交通が大震災などの際に有効であるということから改めて水路が見直されることになり、2005年にこの地に閘門が作られたそうだ。
旧中川側と荒川側に2つの水門があるが、それぞれに信号機が取り付けられており、船が近づくとまず1つ目の水門がゆっくりと開く。しばらくすると信号が青になり「通行可」が表示され、船は水門をくぐって閘門内に入り、ここで一旦停船する。次に旧中川側の水門を閉じ、荒川側の2つ目の水門を開けて水を流す。そして、荒川と同じ水位になったら通行可となり荒川に出ていく。


旧中川の方が荒川よりも水位が低いため、旧中川から荒川に抜ける場合は閘門内の水位を上げ、逆に荒川から旧中川に入る時には水位を下げることになる。写真は、帰りの荒川から旧中川に入る際の閘門内で撮ったものなので、水位が下降している。岸に取り付けられたスケールでは、1.5mからマイナス0.9mくらいまで下降しているので、2.4mもの水位差があったことがわかる。
荒川は、旧中川と違って流れがあるため多少揺れるし、川幅が広いため水上を航行している雰囲気を楽しむことができ、スカイツリーを望むこともできた。再びロックゲートを通って旧中川に入り、入水地点と同じ川の駅から上陸した。そして、また陸路を亀戸梅屋敷まで戻ってくるという約2時間のコースだった。
今回のツアーでは、なかなか体験できない水陸両用バスと閘門通過という2つを同時に楽しむことができた。いつか、他の地域の水陸両用バスにも乗ってみたいと思った。

コメント