大震災特別寄稿

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第1回
災害時のストレス対応

被災して今、必要なのは、十分な物理的支援ではないでしょうか。物理的な支援が満たされるうちに、被災者には自分の力で立ち上がって復興しようと力や意欲が湧いてくるのではないでしょうか。自分達をかわいそうな人とは考えず前を向いて進むのではないでしょうか。

今、被災者を癒すのは、十分な食料品や電気・ガス、情報を得るためのラジオや携帯電話、生活衛生用品などや暖かい場所です。励ましや同情の声は、物理的な支援が十分でないうちは、被害を受けた人達に十分な力とはならないのではないでしょうか。

反対にメディアを通じて情報を得ている私達のストレスは大きく膨らんでいます。ましてや家族や友人が被災地にいる人達にとっては、酷い被害のニュースは大きなストレスとなる事でしょう。安否が不明の場合はなおさらです。特に知り合い等がいない方でもニュースは精神的に圧倒してきます。

何かしてあげたい!何かしなくては!と思いながら余震におびえ、いつか自分達も同じ様な事になるのではと考える。これは大きなストレスです。

■一部のメディアなどの刺激で抑うつや興奮が起こる

これからどのような影響になって表れるかわかりません。

陸路が回復しメディアのカメラが現地に入りテレビではショッキングな映像が放送され、新聞・雑誌にも写真が掲載されはじめます。被害にあわれた方の写真もあるかもしれません。泣き叫ぶ子どもの映像が流れるかもしれません。視聴者は積極的に見たいと思っていなくてもテレビをつけていれば自然と目にしてしまいます。

このような情報にさらされた人間の心身には、2つの反応が起こりえます。1つは抑うつ的反応です。気分が悪くなり、何もしたくなくなってしまう。緊張状態が続き、食欲もなく眠れなくなってしまって、心的外傷後ストレス障害(PTSD)やうつ病に至るリスクもあります。

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