松本すみ子の「@シニア」

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第2回
高齢者のためのマイカー開発

初めての交通事故

私ごとですが、実は、昨年の8月31日に交通事故に遭いました。場所は島根県の松江市。翌9月1日に鳥取県の米子市で講演があるため、米子に前泊という日です。私はこの辺りを訪れるのは初めて。せっかくだから少しは観光もしたいと、早めに出かけ、出雲空港に降り立ちました。まず向かったのは出雲大社。

ちょうど出雲大社は改修工事の真っ最中。しかも、なぜかあまり人もいなくて、案外地味な神社だなと思いつつ、拝観終了。そして、松江まで一畑電鉄のレトロ電車で行くことにしたのです。ところが、レトロ=古い=故障が多いわけで、電車は途中の駅でストップし、テコでも動きそうにありません。どうなるの?と思っていたら、一畑電鉄が乗客全員を松江までタクシーで送り届けてくれるとか。「よかった!これなら閉館前に小泉八雲記念館にたどり着けそうだ」と安心したのでした。

そして、4人ひと組でタクシーに。順調に松江に向かって走っているものと信じ、明日の講演資料をチェックしていたその時、ドン!という衝撃が起き、私の体は助手席の背もたれに投げ飛ばされました。ようやく起き上がって運転席を見れば、タクシーに乗用車が食い込んでいるではないですか!

私の隣に座っていた親子連れのお母さんは頭を打って、血を出しています。助手席に座っていた人はどうやら親指を骨折した様子。運転手さんは肋骨骨折。そして、私はといえば、右手首がおかしな形にへこんでいます。やはり骨折らしい。おまけに内出血で見る見るうちに手足がむくんできます。待つこと10分ほど、ようやく救急車が来て、松江赤十字病院に搬送となりました。

ここまで話すと、たいていの人は「何日くらい入院したの。翌日の講演は無理だったよね」と言います。ところが、今の病院はそんなことで入院させてくれないんですね。レントゲンを撮り、精密検査をして、骨折の個所を固定したら、「東京に戻ったら、7日以内に最寄りの病院に行って手術してください」と言うだけ。入院しますかとも聞かれませんでした。

そんなわけで、私は一畑電鉄の方に米子のホテルまで送ってもらい、翌日は包帯ぐるぐる巻きの姿で講演にいくはめに。100人ほどの参加者には驚かれ、ずいぶん同情もされました。

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