旬の野菜と歴史 毎日の食事に取り入れる簡単野菜レシピ

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第8回
夏のむくみをとる「きゅうり」のバンバンジー風サラダ

夏は熱中症や夏バテ対策で、飲料水をよく摂取する季節。しかし、野菜や果物の水分に含まれるカリウムが不足すると、体内の余分な水分は排出されにくく、むくみの原因になります。食欲がないハズなのに、なぜか太った?と思う方は水分量の多い野菜「きゅうり」をよく食べるようにしておきましょう。

■「きゅうり」の歴史

紀元前からメソポタミアで栽培されているウリ科の野菜で、原産国はヒマラヤ山麓のインド側と伝わっています。ギリシャ、エジプトなどの遺跡からもきゅうりの種が発掘されています。きゅうりはどんな土地でも育ちやすいため、世界各国の料理で使用されている野菜です。中国大陸やヨーロッパ大陸では6世紀ごろから栽培が始まり、15世紀にはアメリカ大陸で栽培が始まっています。日本では野生種があり、1500年ほど前から栽培は始まっていたようですが、江戸末期から明治時代にかけての漬物文化が浸透するまで、人気が出なかったようです。

■「きゅうり」の特徴

きゅうりの品種は世界で400種類ほどありますが、日本で一般に出回っている品種は「白イボ系」と呼ばれるものが90%を占めています。ハウス栽培や、品種改良が進み、年中手に入りますが、本来のきゅうりの旬は夏です。栽培で実の部分が伸びてくる時に形を改良した、カットするとハート形や星形になるきゅうりも登場しています。
また栽培しやすいことから、家庭菜園でも人気の野菜です。スーパーに並んでいる、きゅうりはまっすぐで長さも揃っていますが、野生種のものは、実が曲がったり、育ちすぎて巨大になることもあります。育ちすぎると、種が大きくなり、食べづらいので、家庭菜園の際は、食べごろを見計らって収穫してみましょう。白イボきゅうりや、ミニサイズのきゅうりなどもあり、旬の時期は様々なきゅうりが売り場で見られるでしょう。

■「きゅうり」の栄養など

90%が水分で、体を冷やす効果も期待でき、カリウムやアルギニンが含まれるので、夏の疲労回復にいいでしょう。他の野菜と比べると栄養価は少なめですが、ビタミンCやビタミンB群も摂取できます。またきゅうりの独特の苦み成分は、「ピラジン」という成分で、血流をよくするため、貧血や脳梗塞の予防にいいでしょう。そして、「イソクエルシトリン」という成分が、利尿作用を促し、二日酔いによるむくみもとってくれます。お酒をよく飲む方や、夏にむくみやすい方は、サラダや、いろんな和え物に入れて、多めに摂取しておきましょう。



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