旬の野菜と歴史 毎日の食事に取り入れる簡単野菜レシピ

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第28回
「モロヘイヤ」のネバネバ卵とじスープ

夏の葉野菜として人気のモロヘイヤ。意外と「まだ食べたことがない」、「どうやって食べるのかわからない」という声もよく耳にします。エジプトでは古代より王侯貴族の食卓を飾っていた高貴な野菜として、今も大切に栽培され、食されています。ご家庭でもこの高貴な野菜を簡単に堪能できる簡単レシピをご紹介します。


■「モロヘイヤ」の歴史

原産地は、アフリカ北部からインド西部と考えられており、古代エジプトでは既に栽培の記録が残っていました。エジプトでは、王の病を治した説や、クレオパトラの大好物だったという言い伝えがあり、栄養面や美容面でも注目が高くなりました。インドでも、伝統のインドカレーに、モロヘイヤをベースとしたレシピが現代にも受け継がれています。日本では1980年代にモロヘイヤのブームがあり、その後、旬の6~9月ごろになると一般のスーパーでも並ぶようになり夏野菜として定着しました。暑い地方での栽培がさかんで、日本では沖縄が名産地となっていますが、全国の農家でも栽培されるようになっています。

■「モロヘイヤ」の特徴

見た目は、ただの葉っぱのようで、野菜には見えない代物ですが、葉を加熱すると、繊維が壊れ、ネバネバ成分のムチンが溶けだして、トロリとした食感になります。生での摂取には向いていません。葉のみを食用としますが、購入する際のポイントとしては、葉が傷みやすいので、濃い緑色で、変色してないものを選びましょう。ホウレン草と同じく「シュウ酸」が多く含まれているため、必ず加熱調理してアク抜きをする必要があります。加熱調理の際は、アクを丁寧に取り除くことも大切です。

■「モロヘイヤ」の栄養など

緑が濃いのはβ-カロテンが豊富な証で、緑黄色野菜に分類されます。β-カロテンは、ニンジンの1.5倍、そしてホウレンソウの3.5倍とも言われ、緑黄色野菜の中でもトップクラスになります。葉野菜では摂りにくいビタミンB群も豊富に含んでおり、糖質代謝や脂質代謝を助け、ダイエット食品としても注目されています。他にビタミンCを含み、シミ予防や、夏の日焼けで傷んだ肌の修復作用も期待できます。ネバネバ成分のムチンには体内や皮膚の粘膜を健康に保つ働きがあります。カルシウムも豊富で、高齢者に多い、骨粗しょう症対策にも最適です。そして夏は暑さで貧血や、立ちくらみに悩む方が増えますが、鉄分やカリウムも多く含むので、夏バテ予防にもいいでしょう。エジプトやインドなど暑い国で重宝されている野菜なので、夏の健康維持には欠かせない野菜です。



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