文化とアートのある暮らし

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第15回
「秋の芸術鑑賞に現代の音楽を」

そして、11月1日の公演では「玉虫ノスタルジア」というウインド・アンサンブルのための作品が演奏されるのでこの作品についてのお話になり、この作品が一宮北中学校吹奏楽部(兵庫県)のために書かれたものであるというエピソードや、作品についてのミニワークショップも繰り広げられました。モチーフごとに色を分け、「ふわふわ」「プァッ」などの音の性格を参加者が色づけすることによって分類しました。パズルゲームをしているようで、音楽のワークショップへの参加が初めての方にも楽しめるものになっていました。作曲家にとってどのように音が視えているのかを色によって垣間見ることができ、このように音の視方(=見方)を体験できる機会は仮に子ども対象のものであっても理解しやすく楽しめたと思います。


-ワークショップで色塗りしました。左が私の塗ったもの。右が解答-


小出さんの作品は、とても身近なものが音楽言語になっていて自然体な作曲に対する姿勢を想像させられます。風のようにフワフワ漂っていたり、具体的に日本語でダジャレがきいた作品もあり。一方で非常に抽象的で知的な作品を感じるものがあったりで「玉虫ノスタルジア」は、中でもとても抽象的で、知性も感じます。

一体どうやって作曲されているのだろう。
子どものように素直すぎる面も感じつつ楽器の響き方や技術面で非常に深い考察をお見受けし、やはりプロの作曲家を感じずにはいられない方で、とても魅力的なアーティストです。


東京芸術劇場開館25周年記念コンサート
ジョワ・ド・ヴィーヴル - 生きる喜び
11月1日(日)
第1部「祈り」 15:00開演(14:00ロビー開場)
第2部 「希望」「愛」17:30開演(17:00ロビー開場)
会場:東京芸術劇場内コンサートホール(池袋)
https://www.geigeki.jp/performance/concert060/

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