文化とアートのある暮らし

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第5回
「Sonic Experience」~音のバリエーションを探して~

年末を迎え、今年も残すところあとわずかとなりました。
先日、九州大学にて教授をされる作曲家の藤枝守さんの研究室主催イベントにお招きいただき、参加してきました。まだ記憶に新しい間に九州旅行の様子を書いていこうとおもいます。

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このイベントは1960年代に活発に起きていた芸術運動「フルクサス」を実践してみるもの。
「フルクサス」とは、下剤をかける、変化を起こす、といった意味がある言葉で、芸術が西洋文化を中心に発展していく中で生まれた概念や構造に問題提起を発したり、概念にとらわれないで想像したりすることを、作品を通じて積極的に活動をしてきた多国籍な集団です。


このイベントでは、
「アニマ」7、「イアー・ドラム・イヴェント」小杉武久、
「七日目のダンス・レポート」オノ・ヨーコ
「テリー・ライリーのためのピアノ作品」第一番、「コンポジション 1960」第六番 ラモンテ・ヤング
「交響曲第三番 フルックスバージョン[床の上で]」「ドリップ・ミュージック フルックスバージョン1」ジョージ・ブレクト
「ピアノのための四手連弾 Opus.61」エリック・アンダーソン


フルクサスサーカス

などなどフルクサスを代表するアーティストの見応えのある作品複数に加え、ジョン・ケージの「ミュージサーカス」(ミュージックとサーカスを合わせた造語)を同時進行させたもので、これら全ての作品を、ピアノやその他の楽器、廃材による手作り楽器、生活用品などを用いて同時多発的に行いました。


また、アメリカからは作曲家のトム・ビックリー氏が来日し、ディープリスニングという「聴く」を意識するためのワークショップを開催。これまでに意識していなかった周囲の音に耳を澄ます、目を閉じて大地に足を踏む感覚を今一度体で感じるきっかけをトム氏は指導されました。
大学の研究室主催のイベントでありながら、海外のアーティストが来日して直接交流を取ることができる、これはかなり贅沢で豪華な機会ではないでしょうか。



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