写真家・秋野深のやさしい旅のフォトレッスン

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第16回
旅先で見つけた雰囲気のよいお店を上手に撮影しよう!

旅先で色々なお店を訪ね歩きながら買物をする時間は本当に楽しいものです。その土地ならではのお土産屋さんはもちろん、最近は地元出身のアーティストが自分の作品を小さなスペースで並べていたり、そうしたお店が観光地のメインストリートからは少し離れた住宅街の中にあったり・・・散歩感覚でそんなお店を探し歩くというのも旅の楽しみ方の一つなのかもしれません。
今回は、旅先で見かけたお店の雰囲気を上手に撮影するためのワンポイントレッスンです。
レッスンの前に、ご注意いただきたいことがあります。お店の写真を撮影しようとすれば、当然そこにはお店の商品があり、他のお客さんもいることでしょう。撮影する時は、お店の方に「とっても雰囲気の素敵なお店なので・・・」などと、一声かけて許可をいただいてください!人をメインで撮影したり、一部の商品をアップで撮影したりするのでなければ、たいていは快く許可して下さると思います。

■全体を広く写しながらもメインをしっかり決めよう!

なんとなく「雰囲気のよいお店だなぁ」と思いながら立ち止ったところで漠然と撮影しても、おそらくその写真はお店の外観を漠然と捉えただけのものになってしまうでしょう。かと言って、お店の一部をアップで捉えたとしても、それでは、全体の雰囲気はわからない写真になりがちです。
そこで思い出していただきたいのが、広角で捉えると手前に配置したものが思いのほか大きく強調されて写る、というレッスン6の内容です。レッスン6では、広がりのある風景を撮影する時に遠近感を強調する方法としてご紹介しました。この手法は今回のレッスンでもそのまま使えます。


【写真1】

【写真1】では、お店の入口手前に置かれた鳥かごの中の小鳥が印象的で、それをメインにしました。鳥かごにしっかり近づいても、広角で捉えているので、右奥のお店の入口ももちろん写し込むことができます。



【写真2】

【写真2】では、手作りの木の看板と古めかしいブリキのバケツがこの雑貨屋さんの雰囲気にとてもマッチしていたので、看板に近づきつつも店頭の雰囲気がわかるくらいは周囲も含めて捉えています。



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