写真家・秋野深のやさしい旅のフォトレッスン

バックナンバー

第21回
乗り物から見える光景を上手に撮影しよう!

飛行機や列車など、旅に乗り物での移動はつきものです。そして、移動そのものも、旅のなかの大切な思い出のひとコマです。立ち寄るところでなかったとしても、移動中の乗り物の窓から見た光景が、旅の思い出として印象深く記憶に残っていることもありますよね。今回は、そんな旅の途中に、乗り物の中で撮影する時に思い出していただきたいレッスンです。

■望遠での撮影はブレやすい!

移動中の乗り物の中から外の景色を撮影する時には、通常の撮影より難しい点が2つあります。1つは、動いている乗り物の中ですから、どうしても揺れながらの撮影になり、写真がブレやすくなるという点です。
できるだけブレを少なく撮るためには、望遠で遠くの風景の一部をアップで捉えるような撮り方はしない、というのが大切なポイントになります。広角に比べると、一部をアップで捉える望遠での撮影は、わずかなブレが写真に影響しやすくなります。このため、ただでさえ揺れや振動がある乗り物の中からブレ少なくシャープに撮影するのは難しいのです。

■窓に映り込む反射に気を付けよう!

もう1つは、窓越しの撮影になるため、外の光景だけを写したいと思っても、その上に、窓に反射した乗り物の中の様子が重なって写ってしまう点です。
反射に気が付けばそれを面白く写し込むこともできますが、窓の外の様子をしっかり撮影したいのであれば、できることなら反射の写し込みは避けたいところです。
そのために大切なのは、カメラを窓に近づけて撮影するということです。窓まで距離があるほど、反射を写し込みやすくなります。ただし、近づきすぎてカメラが窓に接してしまうと、カメラが乗り物の揺れで振動してしまいます。あくまでぎりぎりまで近づくのが理想です。


コメント