写真家・秋野深のやさしい旅のフォトレッスン

バックナンバー

第33回
日本一の清流が育む美しい情景 ~島根県・益田市~

”日本一の清流といえば?”ときかれたら、皆さまはどの川を思い浮かべますか?

私の周囲できいてみたところ、ほとんどの人が高知県の四万十川を挙げたのですが、島根県西部の益田市を流れる高津川が、全国水質ランキングで何度も1位に輝いていることをご存知でしょうか?
なんでも、全国の一級河川で支流を含めてダムが全くないのは、この高津川だけなんだそうです。ダムだらけ、ともいわれる日本の河川でダムがないなんて、ちょっと驚きですよね。
仕事柄、美しい海や川を訪れることはよくあるのですが、実は幼少期を沖縄で過ごした私は、少々の美しい海や川を見ても正直あまり驚くことはなく、知人には「贅沢だ」と言われます。ですが、本人にしてみれば、生まれて最初に見た海の記憶が、どこまでも透明なかつての沖縄の海なので、こればかりは仕方がないのです・・・。(笑)
ところが、そんな私も益田市の自然を育む水の美しさには本当に驚きました。

■高津川へ注ぐ支流も、清流が注ぐ日本海も、この目を疑う美しさ!

【写真1】
【写真1】

【写真1】は、高津川の支流(匹見川)にある匹見峡という美しい渓谷です。大げさな表現に思われてしまうかもしれませんが、あまりにも川底がくっきり見えるので、よくよく見ないと本当に水があるのか一瞬わからない、というくらいに透明度が高いのです。しかも、こうした透明度の高い水の情景が、支流から本流の高津川へ、そして日本海へと続いていくのです。

【写真2】
【写真2】

【写真2】は、益田市の三里ケ浜海岸。季節や天候によって、時に激しく、時に優しく、実に様々な表情を見せる日本海ですが、穏やかで澄んだ水面に夕暮れ時の光が反射する情景は格別です。



コメント