写真家・秋野深のやさしい旅のフォトレッスン

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第3回
基礎編(3) ぶれ少なく、よりくっきりと

■何よりも大切な安定感!

旅行中に撮った写真を見返した時、ぶれた写真が多くて「もうちょっとくっきりきれいに写っていて欲しい」と思ったことはないでしょうか?
わざとぶらして面白い写真にすることもできますが、そうでなければ、ピントを合わせたところはぶれ少なくシャープに表現されている写真の方が、一般的に色 も質感もしっかり伝わりやすいものです。旅の中での印象的な場面や大切な思い出なら、なおさらくっきり写っていて欲しいものですよね。

暗いところでの撮影や、動きの激しい被写体の撮影では、ぶれてしまうのはある程度仕方がないことです。カメラの設定や機能について学ぶとどうにか対処することもできますが、細かい撮影技術より大切なことがあります。それは「できるだけ安定した構え方」で撮影するように心がけることです。初心者の方でも、写真を撮る瞬間の構え方を意識すると、ぶれた写真を少しは減らせるものです。

ファインダーを覗いて構える一眼レフのようなタイプのカメラでは、鼻や眉毛のあたりがカメラにつきますので安定させやすいです。ですが、顔から離して液晶 画面を見ながら撮影するカメラを安定させるのは難しいですよね。片手で、もしくは、【写真1】のように肘を伸ばして撮影されている方をよく見かけます。こ のような場合は、肘を曲げて、【写真2】のように脇をしめる姿勢が大切です。肩に力を入れず、自然に胸の前に肘をつける感覚で十分です。首からストラップをかけるようにしている方なら、肘をたたんだ状態でストラップがピンと張るくらいに長さを調節するとさらに安定します。

【写真1】
【写真1】
【写真2】
【写真2】

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