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第1回
日帰りで秘湯を贅沢に愉しむ。成田の名泉・大和の湯を訪ねて

とろけるほど新鮮なネタのすしを堪能したところで、館内を散策することに。

1階へ降りて右に進み、美術館のようなシックな廊下を抜けると、その先にジムがある。
中に入ると、そこには本格的なマシンがズラリ。
正直言うと、家庭用の筋トレマシンに毛が生えたレベルのものが少々並んでいる部屋を想像していたのだが、これなら私が普段通っているスポーツジムと遜色(そんしょく)ない。
しかも、利用料は一回1,000円(※5)。
一般的なスポーツジムの月間利用料は通常1万円前後だから、週一回程度しか通わない場合は一回の利用料が数千円になってしまう。よって、都度利用料を支払えば良い同施設のジムを利用した方が断然お得だ。
ちなみに奥には屋内プールもある。全長9メートルと小ぶりだが、石造りの立派なリゾート風のプールで、木製のデッキチェアも置かれていた。

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ジムの反対側には、東南アジア風の落ち着いた雰囲気の部屋が並ぶ。
ボディセラピー、フェイスセラピー、アロマセラピーなどを行っているらしい。
聞くと、ボディセラピーの担当・田中直文先生は日本におけるカイロプラクティック界の第一人者なのだとか。だから、指圧・マッサージとは別にカイロプラクティックの施術も受けられる。
実際に体験した人いわく「僕の体をスーッとなで、『あぁ、この頚椎(けいつい)○番目がゆがんでますね』と、コキッとやっただけで治してくださったんです。びっくりしましたよ。ずっと悩んでいた肩こりが一発で治っちゃったんですから」。
施術室は完全個室。周囲の雑音に気を取られることなく、全身がリラックスした状態で最高の施術が受けられる。

アロマテラピーの部屋は、心落ち着く香りがほんのり漂う。
施術台は2台並んでおり、夫婦や友人同士で楽しくおしゃべりしながら利用する客も多いそうだ。

そういえば、お風呂にしても食事処にしても、このジムやセラピールームにしても、普通の日帰り温泉とはひと味もふた味も違うこだわりが感じられる。
天井には和紙が使われているし、ロビーやジムへの廊下には流木のオブジェが飾られていたし、家具一つ一つもそれぞれのインテリアに溶け込んでいる。
もしかしたら、デザイナーさんが設計された施設なのだろうか?


「よくお気づきになりましたね。そうです。当施設は、天皇陛下がご利用になる旅館を設計したこともある有名な建築家・羽深隆雄(はぶか・たかお)氏が監修したものです。
近隣住民の方々や様々なお客様のニーズに対応しつつ、和風モダン建築の美をひたすら追究して造られました。
自然のぬくもりを感じていただくために、自然素材もふんだんに取り入れてあります。
そんなこだわりを評価して頂き、お陰さまでトリップアドバイザーの『2013 日帰り温泉&スパトップ20』にも入賞したんですよ」(取締役・高根英樹さん)

あかね色に染まった夕空を眺めながら、もう一度湯けむりの中で露天風呂に浸かった。
こんなふうに「あぁ、最高!」と思える瞬間は、この先何回あるのだろう。
そんなことを考えつつ、「大和の湯」を後にした。

(※5)入館料は別途必要です。またジム+プール利用の場合は2,000円です。

大和の湯
http://www.yamatonoyu.com/
千葉県成田市大竹1630
電話:0476-28-8111
営業時間:午前10時~午後10時/年中無休

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