コミュニケーション達人への道

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第48回
間と溜めをつくらなければ伝わらない

最近は少なくなりましたが、一昔前はよく飛び込みのセールスマンが会社や自宅へ来ました。
自分ペースで一方方向的にその製品やサービスの素晴らしさを滔々と語るセールスマンは、大抵新人か営業力のない人です。
有能なセールスマンは、ちゃんと相手がリアクション出来る間を作り、話を展開し引き込んでいきます。
そしてこれは人を惹きつけ、巻き込む話をする際にとても大切なポイントです。

人が一方的に話を聞くことが出来る時間はせいぜい3分以内と言われています。だから3分間スピーチや3分プレゼンなど、3分間を一区切りにして話をするトレーニングが人気なのかもしれませんね。
ただ、私はオンラインコミュニケーションが発達した今、一方的に話を聞ける時間はより短くなってきており、1、2分間程度ではないかと感じています。
だから、意識的に情報を1、2分に纏め、更に間や溜めをつくり、相手が理解をする時間を与えて話を進めていかないと、一生懸命話したり、説明しても、せっかくの話が「音」として流されてしまう事になります。意外と「話が得意」「話上手」と自分で思っている人程、この間や溜め作りが苦手です。
以前「自分は話が上手で何時も場を盛り上げる」と豪語する人が20分も30分も自分の話をしていました。周りの人は「すごいですね」や「へえ」など合いの手を入れていましたが表情から退屈しているのは明らか。けれど、話している本人は全く気付いておらず、「空気を読めない人」と「自分の話ばかりする人」という烙印を押されていました。



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