コミュニケーション達人への道

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第2回
炎上させないコミュニケーションとは? その1

「炎上」

ネットではよく聞くこの単語。発言に対するクレームや怒りのコメントが多数書き込まれる現象をこう呼んでいますが、リアルなコミュニケーションでも炎上は実はよくあります。しかし和を重んじる日本はその場で炎上することなく「あれってどうなの?」と、後日徐々に拡大していく傾向があります。特に立場がある人はONとOFF、公的なステートメントと個人的な見解の発言は非常に曖昧に判断されることを認識しておきましょう。
今回は、そんなむっとした感情を、その対象となる人へストレートに表現する人は少ない日本だからこそ「炎上」の火種となるような地雷を踏まないコミュニケーション上のポイントについて述べていきます。


【相手の気分を確認しましょう】

虫の居所が悪い日は誰にもあるもの。イライラしている時は、着火点が低くなるのが人間です。コミュニケーションは、「相手」がありきで成立するもの。その「相手」の気分をまず確認することが大切です。
イライラしていたり、あまり機嫌が良くない時は聞き役に徹する、話を短めにする、機会をあらためるなどの配慮が必要です。
相手の気分の把握をするために、まず本題から入らずに雑談から入り、様子を探る癖をつけましょう。


【発言する前に一呼吸おきましょう】

会話が弾んでくると楽しいもの。けれど、リズムにのって不用意な発言をしたり、失言をしてしまい、関係を壊した上で立場を危うくする人を多く見てきました。特に日本の男性は言語的コミュニケーションが得意ではない上に、「男は黙して語らず」や「背中で生き様をみせる」等、非言語コミュニケーションを好む傾向があります。その為、もともと言語的コミュニケーションを得意としない為、気分がオープンになって楽しくなると、ついうっかり失言という事になりがちです。
特にインタビュアーや記者などのメディアの人は言語コミュニケーションで誘導するプロですが、この様な才能に長けている人は一般社会でも少なくありません。
その相手から良く思われていないと会話の中に誘導やトラップ(罠)を仕掛けられますので気を付けましょう。特に、同調を促される場合は注意してください。心理学的に同調効果と言って、人にはなんとなくその場の空気に流されるという傾向があります。簡単に同調してしまうと、後日「●●さんが、こう言ってましたよ。」とあたかもあなたがその発言をしたように伝わりますので発言する前に一呼吸して考える癖をつけるといいでしょう。

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