コミュニケーション達人への道

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第9回
旅立ちと別れのコミュニケーション・マナー

3月は環境の変化や期の終わりに伴い、旅立ちや別れに直面している人も少なくないのでは。実は、人に与える印象として第一印象と同じ位大切なのは去り際や別れの対応です。志半ばだったり、願わない異動やリストラ等で別れを告げなくてはならない人にとって、心からの励ましや温かい言葉は深く刻まれるものです。

今日はそんな旅立ちと別れの人を見送る人の為のコミュニケーション・マナーについて。


【感謝を伝える】

去る理由が解らない人に対して、激励の言葉をかけてしまうと、結果的に嫌味になる可能性があります。例えば、リストラで辞めざるを得ない人に対して「新天地で更なるご活躍をお祈りしています。」という様な言葉を贈ることで傷つける可能性があります。せっかくの配慮が仇になってしまうのはとても残念な事。そんな去る事情が良くわからない人に対しては、自分の感謝の気持ちを伝えてみましょう。
「新人の頃に教えていただいた仕事に対する心構えや姿勢は今でも私の仕事に対する理念として強く心の内に根付いています。お忙しい中いつも何かと気にかけていただき、その優しい心遣いに感謝しておりました。本当にありがとうございました。」
「私が仕事でミスをした時にミスを叱るより取り組む姿勢やプロセスを褒めていただいた時には、○○さんの人間的度量の広さや優しさに心を打たれました。手のかかる私に対し、いつも正面から向き合ってご指導下さり、ありがとうございました。」
そんな自分と去る人とのエピソードを交えた感謝の言葉は、激励の言葉よりも相手へ強い印象を残し、温かい気持ちにします。

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