カリスマシェフ栗本流イタリアン!!

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第9回
北海道の新玉ねぎ

「新玉ねぎ」って聞くと春が旬!ですよね。僕もそう思ってたんですよ。
ところが代官山の『vegetalia』(※)の方いわく「この時期に北海道の新玉ねぎがあるんですよ」とのこと。
それを聞いた僕は「新玉ねぎのポタージュ」を作ろう!と思い新玉ねぎを大量に購入!
レシピは次のページでご紹介することにして、まずは玉ねぎについての豆知識を。

玉ねぎは、ねぎと同じユリ科の仲間。玉ねぎは野菜の中で最も糖質が多いことは、みなさんご存知ですよね。玉ねぎの糖質のほとんどがエネルギー源として使われているので、疲労回復には重要といわれているんです。
玉ねぎ特有の臭いは、硫化アリルという成分なんです。硫化アリルは動脈硬化の原因となる血栓やコレステロールの代謝を促進し、血栓ができにくくする作用があります。
よく言われる「血液サラサラ~」というのはこの効果です。この作用で、高血圧、糖尿病、動脈硬化、脳血栓、脳梗塞などの予防に効果があるんです。
硫化アリルには胃の消化液の分泌を高め、胃のはたらきを改善し、食欲を増進させる作用もあります。まだまだたくさん効能はあるので、和洋折衷どんな料理にも合うたまねぎを食べて健康になりましょう。

涙を出なくする方法

涙を出させる原因は、玉ねぎに含まれる硫化アリルなどの揮発成分が包丁などで切ったとき空気中に放出されるためで、要は揮発成分を発散させなければよいのです。いくつかの方法を挙げるので組み合わせたりして試してみてください。

①よく切れる包丁ですばやく切る。細胞が破壊されないので成分が発散されません。
②切る前に玉ねぎを冷蔵庫で15分ほど冷やします。
冷やすことによって揮発成分の発散が抑えられます。
③包丁や玉ねぎの切り口を水でぬらします。水分が成分の発散を防ぎます。
④繊維にそって厚めに切ると、細胞が破壊されずに揮発成分が飛び散りにくくなります。

さて、玉ねぎといっても、実はたくさんの種類があるんですよ。
最もポピュラーなのが黄色たまねぎです。その他、赤紫たまねぎ(レッドオニオン)新たまねぎ、白玉ねぎ、子たまねぎ(ペコロス)シャロット(エシャロット)。
その他4種類くらいあるんですよ。

そんな種類豊富な玉ねぎの上手な選び方をご紹介いたします。

①玉ねぎは頭の部分から傷んできます。
頭をさわってみて肉質がしっかりとしているものがよいでしょう。
押してやわらかいものは中が腐っていたり傷がある可能性があります。
②首の部分は、乾いていて細くしまりのあるもの。
③芽や根の出たものは、水分や栄養分が少なくなってしまって味も落ちます。
④外皮がよく乾燥していてツヤがあり、かたく締まっていて重みがあるもの。
⑤皮が浮きあがっている感じのものは、皮の下にカビが生えている恐れがあります。
⑥黄玉ねぎは、表面にキズがなく外皮がパリっと乾燥し透き通るような茶色を
しているものが良質です。
⑦赤玉ねぎや白玉ねぎを選ぶ時は皮の美しさを一番に見極めましょう。
赤玉ねぎなら赤紫がくっきりと鮮明なもの、白玉ねぎもできるだけ白いものを
選びましょう。白玉ねぎの緑がかったものは繊維がかたいので避けてください。

今回は糖質が高い新玉ねぎを使って『新玉ねぎのポタージュ』を紹介します。

(レシピは次のページ)

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