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第17回
美しいキノコ「ハナビラタケ」

以前「Facebook」でも紹介したことがある、最近気に入って使っている珍しい野菜「ハナビラタケ」を今回はご紹介いたします。

まずハナビラタケとは?
ハナビラタケ科に属していて、アジサイが咲いたような白く美しい花びら状のキノコです。
ハナビラタケは、夏から秋口にかけてマツやモミなどの針葉樹の根元や切り株に発生するのが特徴です。日本では関東以北の標高1,000m以上の高山に生息し自生しているんです。
特殊で珍しいキノコで、ハナビラタケの自家栽培が実現するまでには、培地組成、温湿度などの研究が不可欠なキノコです。
非常に少ないことから「幻のキノコ」と呼ばれていたんですが、研究が進み、栽培できるようになったんです。
ハナビラタケは、抗ガン作用があるといわれるβ―グルカンの含有量が極めて多いため、元々とても注目をされていたキノコなんです。

ハナビラタケに含まれる主成分のβ―グルカンは、体の免疫力を高めガン細胞の増加や増大を防ぐ機能を持つといわれています。
ハナビラタケはβ-グルカンの含有量が極めて多く、アガリクスの3倍以上もあるそうです。
約3,000種類あるキノコの中でも、抜群の含有量を誇っているんですよ。
そのほか抗アレルギー、高血圧抑制効果などもあるともいわれています。
数年前から日本でもβ-グルカンや多糖類を多く含むことから、健康食品として注目され、たくさんの加工食品が流通されています。

様々な動物実験で成分の機能性が発表され、ハナビラタケのごく一部の成分がクローズアップされておりますが、人間も動物である以上、普通にまるごと摂取することが自然であると料理人である僕は思います。

ハナビラタケの肉は薄くて柔軟で弾力があり、独特のシャキシャキ感とコリコリとした感じがあり、煮ても、いためても、揚げても、大変心地のよい食感が残ります。
また、マツ等に自生することで香りがマツタケ風であることも多く、別名「からまつまいたけ」とも呼んで重宝する地域もあるそうです。
生食の食材としてあまりスーパーや店頭で見かけることはないと思いますが、見かけたらぜひ一度購入して、次ページで紹介するお料理を作ってみてください。

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