江戸の名残を歩く

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第12回
向島を歩く・その3

隅田川神社前

木母寺を出て、その隣にある隅田川神社に行きましょう。この神社は水神社とも呼ばれ、水と縁のあることで知られていました。
隅田川神社には、源頼朝にまつわる次のような伝説が残されています。治承4年(1180年)、源頼朝が隅田川を渡って鎌倉に向おうとした際、川幅が広かったため渡ることができず難渋していました。

狛亀

その時、隅田川神社で祈願をしたところ、川から大きな亀が現れて対岸に渡ることができたそうです。頼朝は亀を水神の化身と信じたことから、社殿の前に行くと、今でも狛犬ならぬ狛亀が祀られています。
隅田川縁を歩くと、江戸時代だけでなく平安・鎌倉時代の伝説にも出会うことができるのです。

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