江戸の名残を歩く

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第35回
上野で葛飾北斎のお墓をお参りする

稲荷町駅を通り越し、さらに5分ほど歩いて道を南に取ります。誓教寺に御参りしましょう。この寺院には、世界的に有名な人物、浮世絵師葛飾北斎の墓所があります。

北斎のお墓
北斎のお墓
浅草御蔵の碑
浅草御蔵の碑

北斎は、江戸東京博物館のすぐ東にあたる本所割下水(現在の墨田区)という地域で生まれました。19才の時に浮世絵師勝川春章に入門しましたが、他流派である狩野派の画法を学んでいたことが師に知れてしまい、破門されます。その後、各流派の画法を学び、独自の境地を開きました。「富嶽三十六景」が代表作であることは良く知られているでしょう。

北斎は、生涯を通じて90回以上引っ越したと伝えられますが、この世を去ったのは嘉永2年(1849)のことです。浅草の山谷堀で90才の生涯を終えます。
現在北斎の墓所には屋根が架けられています。墓石には「画狂老人卍墓」という北斎の画号が彫られています。

北斎のブロンズ像北斎のブロンズ像

境内には、北斎のブロンズ像もあります。平成2年(1990)に北斎生誕230年を記念して造られました。毎年4月には北斎忌が営まれるそうです。

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