人はなぜ『道』を探すのか?庭道への道

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第8回
今こそ樹木に学ぼう

景気、景気と騒ぎ立てる今日、時代は過去の精算まで僕らに近づいてくるがよ。温暖化、温暖化と騒ぎ立てながら、まだ楽を考え、怠ける方向へと逃げ惑う愚かな方々も・・・。そう!!もうこの時代、逃げることは無理に等しいと思います。な~んだか悔しい世の中になってきよったね~。そうそう、僕らは今、「耐える」ということを知るべきなのです。

この紅葉の写真を、難しく考えないで見て下さい。この自然界の紅葉、いつから、どのように色付いて今の形や色になったんでしょう・・・?
こんなことを考えたことはありますか~?

今年、すでに紅葉を見に行かれた方も多いと思います。その紅葉した樹々を見て、何を感じ、何を思うか、これは大切な「日本人の心」です。なぜこのような時代になったのか・・・、そして、今の自分はどのように生かされていて、どのような方向へ歩むのか・・・?生きる為の掟は誰の為に必要なんじゃろう・・・。紅葉を見ながら、こんなことも考えてみてください。

紅葉には、自然の営みが作り出す素晴らしいストーリーがあるんです。日本列島の本州辺りの樹々は2月~3月ごろに力強く芽吹き、4月~5月ごろには、若葉が自然の香りと柔らかさを教えてくれます。6月ごろからは雨に、7月ごろからは光に、8月~9月ごろは暑さ、水、風に耐えています。そして、10月ごろにまた秋の香りを教えてくれて、11月ごろまで紅葉を見せてくれるのです。その後、落ちる葉の儚さ、潔さを感じさせ、1月~2月ごろまでは寒さを凌ぎ、こらえながら春を待っている姿を見せてくれます。まさに、自然が樹木を含めて醸し出す「美学」です。近年、温暖化の原因かどうかは分かりませんが、「狂い咲き」する樹々の花があります。これは、昔もよくあったことです。1本1本の樹木も生きる、生かされる為に耐えながら成長していることが当り前で、「狂い咲き」をしたからといって、何かが変わるということは全くないんです。

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