人はなぜ『道』を探すのか?庭道への道

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第9回
モミノキから門松、そして龍(辰)が昇る

天草牛深に沈む夕日

はやかもんで、師走も半ばに入ろうとしとるね。二十四節気では、12月初めの大雪から、冬至そして、年(元日)を越えて、小寒へと移り行くんよ。11月末の小雪(しょうせつ)のころ~大雪(だいせつ)に各地の山から初雪の便りが届き、大雪には日本に冬将軍が到来します。そして、年末に冬至がきて、1年で最も昼が短い時期となり、正月を迎えるんです。11月末にはカンツバキの花が、12月初めにはツバキ、ビワの花が、年末からロウバイの花が開花し始めます。大地が空と手を取り合い樹木に素敵なストーリーを与えとるんよね。

はやいもので今もう12月なんですやね~、12月といえば、みんなが楽しみにしているクリスマスが近づいとるね~。みんなに嬉しいことがありますように願います。

長野県妻恋村(シラベ)

クリスマスといえば、モミノキ。モミノキで一番綺麗な樹種は、葉の裏側が少し白い「シラベ」などがあります。実は、イエスキリスト誕生の地イスラエルには、モミノキは無いんです。似たような樹木は、スギ、もしくは、イトスギだと言われとるんよ。そうなると日本ではヒマラヤスギとかになるかもね~。まぁ~色々と理屈はあるけんど、楽しく考えた方がよし!としよう。

僕らが1年の間で必ず通る誕生日やクリスマスそして正月は、迎えることができた幸せを感謝することにあります。自分自身を誉め、ありがたさを感じ、感謝へと変わり、そして、楽しい人生となる。これが「日本人」の「合掌」の姿となるのです。僕ら庭師は昔からありがたいことに「縁起担ぎ」といわれてきました。

祭り事やお正月の準備には僕ら庭師は必要とされてきました。近年では、とび職の方々と共に、門松、松飾りや鏡餅飾りなど正月飾りも作るようになりました。

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