人はなぜ『道』を探すのか?庭道への道

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第26回
庭木の手入れとは?(その2)

五月(皐月=さつき)も後半。「八十八夜」も過ぎたがね。
立春の2月4日から八十八日目の夜が明け、朝一番に摘んだ茶の葉が最高のお茶だといわれておるがよ。
「夏も近づく八十八夜 野にも山にも若葉がしげる…」
そんなこんなで、夏ももうすぐじゃ~。
夏に向けて、植物たちはドンドン生長していくがね~。
この時期から、庭木の生育、抑制、調和を図るには定期的な剪定(せんてい)が必要不可欠なんよ!
今回は、その剪定の必要性からお話します。

■樹木の剪定が必要になるわけ

庭という限られた空間の中で、生長の早い樹木を長年にわたってバランスよく生育させるためには、どうしても木を伸び放題にさせておくわけにはいかないんよね。
そこで、樹木を周囲の環境に合った大きさに人の手でコントロールしてやらんといかんがよ。
つまり、樹木同士の調和を保ち、庭木としてふさわしい姿を人為的に作ってやること。それが人の心に安らぎを与えることになるので、庭木の剪定は欠かせんがよ。

■剪定はどんな作業か?

「剪定作業」と「整枝(整姿)作業」は、厳密には違うものじゃ。
剪定作業とは、庭木の生育を促したり、逆に抑制したりするために行う太枝や中枝の切り詰め作業のこと。
整枝(整姿)とは、庭木同士の調和を保ち、人にいやしをもたらすために、ふぞろいになった枝先を整えることじゃ。
つまり、太枝を打ったり中枝を切り詰めたりする作業が剪定で、枝葉の小透(こすかし)や小枝の刈り込みが整枝じゃ~。
じゃっけど、どこまでが剪定で、どこからが整枝(整姿)かを明確に分けようとすることは意味がなかぜよ。

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