今さら聞けないワインの話

バックナンバー

第2回
ロゼワイン

ロゼとは、フランス語で「バラ色」を意味するとおり、ロゼワインとは、バラのような淡いピンク色のワインのことです。「玉ねぎの皮のような」と表現される明るい朱色から紫がかった濃いピンクまで様々な色合いがあります。

ロゼワインの製造方法はいくつかあり、セニエ法と呼ばれるロゼワイン独特の製法が一般的です。これは、まず、黒ぶどうを皮ごと破砕機でつぶし、発酵させ、程よい色になったら果皮を取り出します。これにより、赤ワインと白ワインの中間色を出すことができるのです。その後、タンクにて10~15日ほど発酵させ、オリを取り除き、ろ過してから瓶詰めをして完成です。

この製法からもわかるように、赤ワインほど色も濃くなく、渋みを感じず、白ワインほど透明にならず、また、酸味も際立たず、両者の良いところを合わせ持ったような軽い口当たりとフルーティーなワインになります。ですので、フレッシュなロゼワインはワイン初心者にも楽しんでいただけると思います。その他、シャンパーニュのみで認められている赤ワインと白ワインを混ぜる製法もあります。ここでは、ロゼシャンパンが作られています。

ロゼワインは、フランスの夏の風物詩です。通常、ロゼワインは10~12度くらいで飲まれますが、夏にはキンキンに冷やして飲むことが好まれています。以前は安物のワインとされており、いまだに、フランスでは赤ワインや白ワインと比べると安価なものが多いのも特徴です。中でも、南仏、プロバンスのロゼワインは安く、さっぱりした味わいのため、「バカンスワイン」と呼ばれ、好んで飲む人もいるほどです。プロバンスは、AOC(原産地統制名称ワインの格付け)を持つ栽培地域で最もロゼワインの生産量が多いのです。その他、有名で人気があるのは、濃いオレンジがかったピンク色で、ロゼワインの中ではコクがある方で辛口のコード・デュ・ローヌのタヴェル・ロゼ、明るいピンク色でほんのり甘ロのロワール地方のロゼ・ダンジュがあります。

コメント