ソムリエのつぶやき

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第41回
インドのワインを飲んだことはありますか?

皆さん、インドでもワインを作っているって知っていましたか?
ソムリエ教本にも「インド」というカテゴリーはなく、実際、なかなか出逢う機会もないので、想像しにくいかもしれませんが、インドでも、ワインを生産しているのです。と言いましても、量にするとわずかで、調べてもはっきりとした数字が出てきません。
現在、日本人の1年間のワイン消費量は、1人あたり約3.4ℓ(フルボトル約4.5本)なのに対し、インドにおける1人あたりのワイン消費量は、ほんの約9㎖と、比べものにならないくらい少ないのです。インドは宗教上の理由により、飲酒ができないことと、州により、法律で飲酒を禁じているところもあるので、ワインに限らず、酒類を取り扱わないところもあるため、このような結果になるわけですね!日本でもかなり少ないと思っていたのに、こんなにも少ないなんて、驚きました。ちなみにですが、1年間の1人あたりのワイン消費量が世界一なのは、ルクセンブルグで、55.3ℓ(フルボトル約74本)と、こちらは比にならないほど大量です。

美味しいインドのカレー

偏見ですが、私は、インドのあの少し濁った空気というか、車線を無視して3車線を5車線で走るルールを無視する感じというか、牛さんが最優先で道路を通れる感じというか、なんだかとても苦手なんです。(インドをお好きな方々には申し訳ありません。)カレーをはじめとするお料理は本当に美味しいと思うのですが、それ以外は、なんとも慣れず、いつまで経ってもインドに対する印象が変わることがありません。でも、そんなインドでワインを作っていると知り、最初は恐る恐る口にしてみました。すると・・・思いがけないほど美味しかったのです!それもそのはず、以前、ポートワインで有名なポルトガルの植民地だったころからワイン生産が始められ、いずれ、イギリスによる植民地支配により、イギリス国内で消費する為のワインを作っていたことがあったからです。ブドウ品種もカベルネソービニヨン、シラー、シャルドネ、ソービニヨンブラン・・・と主要のブドウ品種が中心で、出来上がりは馴染みのある味わいに仕上がっているものがほとんどです。


ビール「キングフィッシャー」

インドには、「キングフィッシャー」というビールもあり、かなり軽めのあっさりした東南アジアらしいビールですが、スパイスの効いたインド料理との相性が良いのです。




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