CAソムリエのつぶやき

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第59回
素敵なシャンパーニュに恵まれたバースデー

皆さんがこのコラムをご覧になる頃は、既に、このお話の日から2ヶ月ほど経過していることと思いますが、今年の誕生日は、想い出深いものとなったので、そのお話をさせて頂きます。
誕生日当日は、仕事だったため、少し前にディナーにて、お祝いして頂きました。訪れた場所は、札幌でも有名とされているフレンチレストラン「サヴール」。あるビルの2階に位置し、あまり目立った感じではないのですが、お店はいつも満席のようです。カウンターへ通して頂くと・・・何も頼んでいないのに、見たこともないシャンパーニュがお席に運ばれて来ました。それは、ミレジム1981の「テタンジェ」で、ブラックのボトルにゴールドで柄が描かれた初めて見るエチケットのものでした。

事前に送ってくれていたそうで、見事に驚かされました。シャンパーニュの色は、まさに黄金色で、泡は、わずか。香りは、はちみつのような、アプリコットジャムのような、甘く、艶やかなものでした。口に含むと、口中に芳香が広がり、上品に消えていく泡。とろみをもった素晴らしい液体は、私を喜ばせてくれました。生まれ年のシャンパーニュを飲んだのが、初めてでしたので、そういう意味でも、とても印象に残るディナーになりました。
ちなみに、お料理は、メインだけを選べる、コースのみのスタイルで、私は、鴨をチョイスしました。こちらのスペシャリテは、オマール海老のフランだそうで、こちらは、濃厚なエビのお出汁を存分に楽しめる、逸品でした。



お料理の量は、一つ一つさほど多くなく、品数を楽しめました。また、後ほど、鴨に合わせて選んだ、 ミシェル グロのピノ・ノワールも、とてもバランスが良く、素晴らしく、この日のディナーは、大満足でした。


誕生日当日は、仕事でしたが、この日が、新たな会社の飛行機の初フライトで、私事ではありますが、誕生日にも重なったこともあり、新たな気持ちで臨むことができました。この日は、2本のフライトがあり、最終目的地に到着する頃には、日にちが変わろうとしていましたが、到着前、私が客室に入ろうとして、ドアを開けた瞬間、旅客として乗っていた皆さんと同僚が、バースデーソングを歌ってくれたのです!そして、メッセージカードまで準備していてくれたのです。その後、機長が機内アナウンスでも、歌を歌ってくれ、予測もしていなかった事態に、驚いたのと、感激したのとで、目に収まりきらない涙が溢れてしまいました。

新たな仕事場で行う全てのことが、この日が初めてでしたが、お祝いもして頂き、この上ない充実感いっぱいで、1日を終えることがきました。
その後、ホテルにチェックインし、何の気なしに、お部屋に入ったのですが、なんと、そこには、大きな花束と、シャンパーニュが用意されていたのです‼ またしても、ヤラれました!

これも、同僚が企んでくれたことで、事前にホテルに頼んでくれていたとのこと。またしても、涙が止まらなくなりました。この日に始まった仕事だったにも関わらず、こんなにも、多くの皆さんにお祝いして頂き、幸せを感じ、感謝の気持ちでいっぱいになったバースデーでした。この日ばかりは、誕生日当日に、仕事をして良かったと実感しました。
実は、この仕事、約2週間ほどで、決まったもので、当初、日本航空を退職した後にやろうと思っていたこととは、かけ離れたものでした。しかし、人生、何があるかわからないもので、たった2週間にして、私の人生が変わりました。もちろん良い方向に!

こんな素敵なご縁に恵まれましたこと、再びCAとして飛べますことにも、心から感謝しております。また、こうして、CAソムリエとして、コラムが書け、皆さまにお届け出来ますことも嬉しく思っております。
今後とも宜しくお願い致します。

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