ソムリエのつぶやき

バックナンバー

第22回
魔法の”What would you like to drink?”

アメリカのブティックや靴屋さんで、試着をしている間に”What would you like to drink?”(「お飲物は? 」)と聞いてくれるところが多くなりました。皆さん、そんな経験ありませんか?
ティファニーや、エルメスなど一流ブランドのお店で、高額なお買い物をした時は、理解出来るのですが、数万円のお買い物でも、ウェルカムドリンクを出してくれるので、少し驚くこともあります。そして、嬉しいことに、だいたい、どこのお店にもシャンパーニュが用意してあるのです!
もちろん、私は、迷わずシャンパーニュを頂くのですが・・・。

マンハッタンのティファニー本店で、お買い物をした時の話です。2階のお席に通され、カタログを見ながら、担当の方とやり取りをしていると、左のお席では、なにやらガヤガヤ、騒々しい4人組。シャンパーニュをガブガブ飲み干し、「次、入れて!」というようなジェスチャーで、お店の方に手で合図をしました。しかも、4人とも。
こちら、飲食店ではなく、ティファニーです!ウェルカムドリンクは、お店のご厚意で出してくださるものですし、もしかしたら、かなりの高額なお買い物をされていたのかもしれませんが、場をわきまえない中国の方を目の当たりにし、すごく嫌な気分になり、この時ばかりは、さすがに、シャンパーニュをお願いすることができず、意外にも「ペリエ」なんてお願いしてしまいました。笑

とあるブティックで、お洋服を数枚、手にし、フィッティングルームに案内されると、こちらでも、お飲物を聞かれました。まぁ、書くまでもないのですが、もちろん、シャンパーニュを出して頂き、試着スタート!でも、なかなか、飲みながら試着するのって難しくて、着てみて、一口飲んで、考えて・・・の繰り返し。最終的に、どれを買おうかと迷ったときに、この「シャンパーニュ」が力を発揮することがわかりました。2着にしようと思っていたはずが、「これ、お願いします!」と3着、店員さんに手渡している自分。これは、まさに、シャンパーニュマジックをかけられたのかもしれません。

コメント