ソムリエのつぶやき

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第18回
時間に無駄のないランス巡り 前編

今年度から担当路線になったパリ。7年前にも担当でしたが、当時はまだワインに詳しくなかったことや、ファーストクラスを担当したばかりで余裕がなく、ステイ先を楽しめなかったこともあり、ステイ先でシャンパーニュ地方を訪れようなんて思ってもみませんでした。それが年月を経て、ワインに詳しくなり、ワイナリーやメゾンを訪れたいという気持ちが高まり、今回ついに、モンターニュ ド ランスを訪れることとなりました。
やっと!やっと!この日を迎えられたのです。一時期、パリ便は、現地での時間が1泊しかなく、遠出をするには時間が足りませんでしたが、今回、東京国際空港拡張により、ダイヤが変更になり、羽田発も成田発も2泊のステイになったので、現地で時間に余裕ができました。
ランスは、パリ市内から、TGV(パリの新幹線のような列車)で約1時間。感覚としては、東京から大阪に行くような距離感です。パリ北駅で、バゲットサンドとコーヒーを買い込み、いざ出発!
ランスという街は、私の想像とは、かなりかけ離れていて、メゾン(ワイナリー)は広大なブドウ畑に囲まれ、ぽつんとあるのかと思いきや、メゾンたちは街中に点在していたのです。
11時過ぎに現地に到着し、最初に、インフォメーションを訪ね、周辺のメゾンの地図を入手しました。一番行きたかった「KRUG(クリュッグ)」は、プラベートメゾンのため、当日見学の予約は受け付けておらず、断念。しかし、地図とにらめっこし、どこから足を運ぼうか検討し、どこも予約が必要ということで、早速電話をかけてみることに!


最初にお電話したのは、「G・Hマム」。4カ国語のツアーを開催していて、英語のツアーは午後15時半と16時半とのこと。帰りの電車の時間が午後17時52分と決まっていたので、とりあえず最初の15時半のツアーを予約しました。そこで決まったのは、ランス駅周辺のメゾンは後回しにするということ。そして、駅から離れたメゾンを中心に先に回ることに。そこで、いくつかお電話してみると、15分後に「ポメリー」の英語のツアーに間に合うのなら・・・ということで、参加出来ることになりました。すぐにタクシーに乗り、約10分間の道のりを急いでもらい、ポメリー到着はオンタイム!ポメリーの外観は、まるで、お城のよう♡それだけで、テンションが上がりました!

ポメリーは、30分のツアーとテイスティング2杯で19ユーロ。12時に始まるはずのツアーは、イギリス人のお客さんも心配するほどなかなか始まらず・・・結局始まったのは12時20分。さすが、フランス!といったところ。笑


しかし、「さぁ、ここからカーヴです!」と案内された大きな扉の先、25メートルも地下に続く階段の先のカーヴは、感動的でした。気温は、わずか10度ほどのカーヴ内は、地上とは15度近く温度差があり、鳥肌が立つほどでした。それにしても、何千本、何万本ものボトルが眠るカーヴは圧巻でした!オールドヴィンテージが眠る一画があり、最古の物は、1874年! それがどうなっているのかは、誰もわからないとおっしゃっていましたが、そんなに古いシャンパーニュ・・・とうてい想像つきませんね。


その後は、4種類のシャンパーニュをテイスティングして、ほろ酔い気分でポメリーを後にしました。

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