私が見つけたライフワーク(2)

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第18回
スミレと鳥の関係

@スミレ:あとね、私の花にはかわいい飾りがあるの。これよ!

@ショウマ:えっ、このしっぽみたいなやつかい?

@スミレ:失礼ね、私たちにとってはミツをためておく大事なものよ、キュートでしょ。でもつけられた名前が気に入らないの。距(きょ)って呼ばれているみたい。

@ショウマ:距とは確かに変な名前だね。距離の距だけど、単独で使われることはあまりないんじゃない?

スミレの少し長い距
スミレの短い距

確かに、距とは妙な名前です。
「距」には「へだたる」という意味がありますから、距が花の後ろに飛び出ている部分を指すというのは理解に苦しみます。

ニワトリの足にある距
クジャクの足にある距

調べてみると、距とはニワトリやキジなどの蹴爪(けづめ)という意味があるそうです。足の後ろ側に飛び出ている部分です。
さっそく確認すると、確かにニワトリの足には途中から鋭い爪が出ていました。しかし、足の後方よりも横や前方向に出ている場合が多く、しかも鋭く、スミレの距にはあまり似ていません。
ほかの鳥も確認してみました。すると、クジャクの足にスミレの距に似た突起物が見つかりました。
距は足偏に巨。この巨という字を見ると、確かに後ろに何かが出っ張っているイメージが浮かびます。名づけた人はニワトリではなく、ほかの鳥を見てそう思ったのかもしれませんね。
確かにかわいらしくはありませんが、距と呼ぶ理由は分かりました。

スミレさんはもっとおしゃべりしたいようですが、タイトルの意味が分かったことですし、また今度、ほかの話をしてもらうことにしましょう。

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