ライターHの“デジモノ”放談

バックナンバー

第9回
骨伝導式ノイズキャンセルで携帯電話の通話を快適にする

携帯電話が多機能化される一方で、あまり進化を感じられない部分がある。それは通話時の音質だ。特に問題になるのは、屋外での通話だろう。周りの騒音がうるさくて相手の声が聞き取りづらかったり、逆に自分の声が相手に届きづらくなり、お互いに聞き直しながら会話することになる。

そこで利用者は仕方がなく、携帯電話の音量を上げ、大きな声で話すことを強いられる。当然ながらこうした対処法だと、周りにいる人から白い目を向けられる。自分以外の人が同じようにして通話していれば、迷惑だと感じるはずだ。最新の「らくらくホン」などには、周囲の音(ノイズ)を軽減して、通話しやすくする機能が用意されているが、話題のスマートフォンには、こうした機能は用意されていない。

では、どうやって通話しやすくすればいいのか? 筆者は最近、骨伝導式ノイズキャンセル機能を備えたヘッドセット(通話用レシーバー)を利用するように心がけている。Jawboneというメーカーが販売している「ERA」(エラ)という製品だ。耳の穴にねじ込むように装着する製品のため、全長は5.13cm、重さもわずか10.2gと小型軽量に作られている。

先進的なデザインが目を引くBluetoothヘッドセット「Jawbone ERA」(実売価格:1万3800円)。本体サイズは、幅5.13×高さ1.45×奥行き2.41cm、10.2g。

顎の骨から伝導音と周囲の音から声だけを抽出

Jawbone ERAの特徴である「骨伝導式ノイズキャンセル」とは、どういった機能か。ERA本体には2つのマイクと骨伝導マイク(顎の骨に伝わった声の振動を捉える)、計3つのマイクを内蔵する。このマイクが利用者の発した声と周辺の音(ノイズ)を聞き分け、ノイズだけをカットする。拾った音から声だけ抽出し、クリアな音声に変えてくれるのだ。

実際に利用してみると、若干シャカシャカとしたノイズキャンセラー独特の音になるものの、聞き取りやすさは確かに増す。さらに通話している相手側への効果も絶大だ。ERAは、自分が話していないとき(相手の話を聞いている間)は、こちらからの音声を全てカットする。そして話し始めると、周辺の騒音を抑えて相手へと伝え始める。このノイズキャンセル効果が優秀で、にぎやかな店内や道を歩きながらでも問題なく通話できる。

本体側面に2つのマイクを搭載する。このほか、装着部分にも骨伝導マイクが内蔵され、顎の骨を伝わってきた声の振動を拾う仕組みになっている。

耳の穴にねじ込むように装着するため、大小のイヤーパッドと、耳かけ用のサポート器具なども同梱している。

コメント