ライターHの“デジモノ”放談

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第1回
スマートフォンのバッテリーを長持ちさせる “技術”と“秘密兵器”

モバイルバッテリーが1台あると安心

省エネを心がけても、バッテリーが足らないという人には、心強い秘密兵器がある。「USB出力付き充電器・リチウムイオンバッテリー」(モバイルバッテリー)だ。充電池といっても、一般的な単1形~単4形の充電池とは用途が異なり、スマートフォンなどのモバイル端末向けた専用品となる。

特徴は、バッテリー本体に備わったUSB端子。スマートフォンなどのモバイル端末は、USB端子から供給されるわずかな電力で充電できるものが多い。この特長を生かし、「パソコンはなく、充電池に設けたUSB端子から充電させてしまおう!」というわけだ。

筆者がこの1年愛用しているモバイルバッテリーは、三洋電機のエネループ・モバイルブースター「KBC-L2AS」。手のひらに隠れてしまうほどの小さな本体に、iPhoneを2回くらいは充電できるバッテリー容量を有している。筆者は毎朝、充電の完了したモバイルバッテリーをカバンに放り込み、家を出る(就寝前に充電機をセットするのが筆者の習慣)。そしてiPhone 4のバッテリーが残り20%を切ったら、カバンの中に入れてきたモバイルバッテリーとつないで充電するのだ。KBC-L2ASはUSB端子が2機あるので、一方にiPhone、もう一方に先週紹介したモバイルWiMAXルーターの「Aterm WM3500R」(NEC)や、NTTドコモから発売されている「Xperia arc」(Android OSを採用したスマートフォン)をつなぐことが多い。持ち歩くデジタル端末が年々増えているので、モバイルバッテリーは大変重宝している。

ただ、愛用のモバイルバッテリーには、iPadを充電できないという欠点がある。iPadを充電するには、1Ahの出力が必要。しかしKBC-L2ASはUSB端子1つあたりに500mAhしか出力できない。現在は、この弱点を補った「KBC-L2BS」という後継機が発売されている。今から購入する人は、こちらの方をお勧めしたい。
ライバル機種は、発売したばかりのソニーの「CP-A2LS」。こちらはバッテリー残量を5段階で教えてくれる。KBC-L2BSの場合は、バッテリー残量がわかりづらいので、この点に魅力を感じた。

モバイルバッテリーには、上記2製品を超える大容量タイプもあるのだが、一般の人にはお勧めしない。バッテリーは大容量になればなるほどサイズが大きく、重くなっていく。1日分の電力不足には、大容量バッテリーでなくても十分だ。重さでいえば、150g以下の商品が望ましい。この点で、上記2製品はベストといえる。スマートフォンを使い始めて、バッテリー不足を感じたらぜひ試してもらいたい。

携帯電話からスマートフォンへと乗り換え、喜びいさんで使っていると、見る間にバッテリー残量がなくなってしまう……なんてことも


スマートフォンを屋外で多用するなら、USB端子付きの充電池があると安心だ。写真は、筆者愛用する三洋電機のエネループ・モバイルブースター。使い始めてから、iPhoneがバッテリー切れを起こすことがなくなった


バッテリーのUSB端子とiPhoneを付属ケーブルで接続。バッテリーの電源ボタンを押すと、充電が始まる


USB端子が2つ付いたモバイルバッテリーなら、iPhoneと他もデジタル端末、2台のスマートフォンを同時に充電できる

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