負けないぞ!賢者の資産形成術

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第9回
その8 “果実との交換(2)” –債券投資 後編–

債券の時価

まずは、金利3%で10年間、100万円を貸した場合のお金の増え方を表で確認したいと思います。
(小数点第二位以下は、四捨五入します。)

この表を見れば分かる通り、10年後の満期金は134.4万円が予定されています。では、7年経過したタイミングでの資金ニーズ発生というケースでは、どう考えればよいでしょうか。

経済的環境に変化がなく、市場金利や相場も同じであるならば、話は簡単で、7年経過したタイミングで、心の優しい誰かが123万円で買い取ってくれるはずです。買い取った誰かは、『123万円を金利3%で3年間貸して、134.4万円の満期金を手にする』という投資行動をすることになりますが、これは決して悪いお話ではないと思います。

でも、これは、レアケースなのです。なぜならば、7年も経過すると、普通は、市場金利が変わっていることが多いからです。

では、金利が変わった場合は、どのように考えればいいのでしょうか。

まずは、金利が5%にあがった場合を考えてみたいと思います。この場合、結論から先にお伝えすると、『買いたたかれる』ことになります。つまり、安値でしか、買い取ってもらえないのです。なぜならば、街では5%で運用できるのが普通なのに、3%でしか運用できない投資対象は魅力的ではないからです。

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