負けないぞ!賢者の資産形成術

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第27回
お金がない人がさらにお金がなくなるしくみ

皆さん、こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの山田英次です。

まだまだ朝晩の気温が低い日もありますが、日差しはすっかり春ですね。
毎年のことですが、長い冬が終わりを告げるこの季節は、(花粉の飛散量が増えることを度外視すれば)とても心が弾みます。

さて今回は、桜の季節が訪れ、たくさんの学生たちが新社会人としてデビューするこの季節になると、すさまじい勢いで勧誘が行われるクレジットカードについて考えてみたいと思います。
皆さんのお財布にも数枚のクレジットカードが入っていると思いますが、このカードたちは、上手に使いこなさないと、皆さんの家計の足を引っ張ることになります。
今回のコラムでは、クレジットカードの持つ特性について理解を深めて頂ければと思います。

クレジットカードは「借金カード」

まず最初に、その特性をはっきり認識して頂きたいと思いますが、このカードを使うということは、借金をすることに相違ありません。
欲しいものやサービスがその場で手に入れられるのに対して、その対価を定められた期日、つまり後日に(銀行引き落としなどで)清算する仕組みで成り立っている訳ですから、客観的に見れば、このカードは「借金カード」ということになります。

でも、この「借金カード」を使うときに、恥ずかしそうな顔をしている人はまずいないですよね。それはなぜでしょうか?
皆さんの中には、借金をすることを「悪」(※)だと考えている方も少なからずいらっしゃると思いますが、そのような方であっても、クレジットカードで買い物をするときは堂々としています。
(※)実際には、借金(借入)も正しく付き合えば、決して「悪」いものではありません。中長期的に、発生するマイナスの利息を上回るプラスの利益を生み出すという前提であれば、それは「良」いものともいえます。

その答えの多くは、この「借金カード」を使う理由にあります。
もちろん、カードを使う理由は千差万別ですが、大きく分けると下記の3つに分けられるのではないかと思います。
1.現在、家計に経済的ゆとりがないから。
2.大きなお金を持ち歩きたくないから。(たまたまその場で現金を持ち合わせていないことも含む)
3.ポイントがつくから、お得な気がする。
もうピンときた方もいらっしゃるかもしれませんが、この「借金カード」を使う理由のうち、もし他人に対して引け目を感じるとすれば、それは1のみであり、2、3の理由であれば、むしろ賢い社会人の知恵ということになり得ます。
ですから、クレジットカードを使うときに顔を伏せる必要は一切ないのです。

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