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第25回
東京メトロ線で選ぶならこの沿線

《人気の有楽町線・丸ノ内線》

有楽町線は「住みたい沿線」の11位と、東京メトロでは最上位となりました。
有楽町線沿線は、大規模開発が進む、いわゆる湾岸エリアといわれる「豊洲」や「東雲(最寄駅は辰巳駅)」といった地区があるほか、「月島」などの下町エリアにもマンションが立ち並び、都心へのアクセスの良さが見直されてきたため、ここ数年で価値を上げてきました。都内有数のタワーマンションの集積地で、都心のマンションの供給戸数を引っ張るエリアでもあります。
子育て世代が多いと思いきや、リタイヤ世代にも評価され、コンパクトな2LDK程度の間取りの部屋にも人気が集まっています。

震災直後は、液状化の不安から一時消費者が離れましたが、都心へのアクセスの良さやコストパフォーマンスの高さはいまだに評価が高く、マンションデベロッパーによる防災対策も充実されてきたことにより、販売は回復傾向です。
このほか、副都心線の開業により、和光市駅~小竹向原駅の並行区間など、既存の有楽町線沿線の利便性も向上し、ますます見直されてきています。
ただし、「住んでみて良かった沿線」では15位圏外となっています。これは開発途上の街が多く、子育てファミリーを対象としたマンションが中心であることなど、他の成熟した街と比べ、偏りがあることが理由だと思われます。今後、街としての魅力的な発展が望まれます。

丸ノ内線は、東京メトロの中でも銀座線の次に古い歴史があります。池袋~新宿間では円を描くように走り、荻窪に至るまで主要なオフィス街を結びます。一般的な縦断型、横断型とは異なる路線です。
しかし、こちらも「住みたい沿線」では12位であるものの、「住んでみて良かった沿線」では15位圏外となっています。これは、新宿~荻窪間を除き、かなり都心を走るため、住宅地として環境が整備されている箇所が少ないことが理由だと思われます。

しかし、一部には都心ながらシルバー世代向きの落ち着いた駅もいくつか存在します。
例えば、茗荷谷。古くから邸宅街として名高い「小日向」は、派手さはないものの、落ち着いた街として知る人ぞ知る街です。近隣にはグレードの高いスーパーもあり、口の肥えた層にも受け入れられています。

もう一つは本郷三丁目。茗荷谷ほどではありませんが、一部に落ち着いた街並みがあります。主にマンション街ですが、銀座などに出やすいこともあり、単身世代にも人気があります。
また、近隣には、東大、順天堂大、東京医科歯科大といった大学病院が集積し、こうした病院施設への通いやすさを重視する方には貴重な立地です。

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