フロム・ナウ的失敗しないマンション選び

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第14回
マンション選びの基本的要件とは?

まず、前回までのマンション選びにおけるポイントをまとめます。

  • より長寿命、すなわち、より新しいマンションを選びましょう。

現役を退いた後でリフォームや建て替え費用が必要になると、せっかくのマイホームが重荷と化してしまいます。

  • 資産価値のある「良い条件」を多く持つマンションを選びましょう。

良い条件とは、立地、周辺環境、利便性、日当たりや住みやすい間取りなどです。

これらに加え、

  • なるべく低価格で購入できるよう、景気動向を見極めましょう。

もし将来、景気が悪化し、マンション価格が下落しても、購入時の価格が割安であれば、そのダメージを少なくすることができるからです。
そして、第12回の「50歳でマンションを買うということ」に引き続き、今回は50歳の方がマンションを選ぶ際に重視すべき点について考えてみたいと思います。老後をふまえ、どんな条件のマンションが望ましいのでしょう。

リフォームの自由度が高い間取りを選ぶ

子どもが巣立ち、夫婦二人きりの生活になると、部屋をより広く快適に過ごせるよう、リフォームする人が増えています。50歳の方なら、この10年前後でお子さんが独立されることでしょう。
同居する人数が減れば、当然必要な部屋数は減りますから、間取りを変え、スペースをもっと有効に使うことができるはずです。例えば、リビングと隣接する洋室をつなげ、よりゆったりとしたリビングにしたり、子ども部屋を2つつなげて広い寝室にしたりと、さまざまな間取りの変更が考えられます。

しかし、各居室の位置や部屋の形状が悪いとそれができず、結局「使わない部屋」が発生することになってしまいます。それではせっかくの「広いマンション」ももったいないですね。
家族構成の変化も考慮しながら、将来もすべての部屋が無駄なく使える間取りを選びましょう。つなげやすい部屋の形は、程よい長方形(1:1.25程度)で、柱などによる角欠けのないものが良いです。

また、振り分けタイプの間取りの場合、家の中心に廊下があります。この廊下が狭いと、手すりなどを取り付ければさらに狭くなりますし、車椅子での移動がしづらいこともあります。廊下はリフォームによって幅を広げることが難しいため、なるべく廊下が広い部屋を選びましょう。
なお、一般的な廊下は幅90cmですが、1m以上あると安心です。

次号に続く

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