フロム・ナウ流 有料老人ホームガイド

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第19回
食事と天然温泉が自慢のホーム〈介護付き有料老人ホーム・レストヴィラ溝の口1・2〉

「今よりもっと元気になれる介護」をめざす

今回は、居酒屋「和民」等で知られるワタミグループの1つ「ワタミの介護」が運営する介護付き有料老人ホーム「レストヴィラ溝の口1・2」の2つの施設をご紹介します。外食産業からスタートした企業だけに、見学に訪れた際の「接客」のそつのなさが印象的でした。

JR南武線「溝の口駅」から徒歩20分ほど。
住宅街の中にホームはあります。バスだと3停留所分なので、足腰の弱った人にはちょっと遠いかもしれません。
玄関を入るとすぐ「〇〇様ですね、お待ちしておりました」と声をかけてもらい、なんとなく和みます。

ちなみに同ホームへは、取材記者としてではなく、高齢の親を思う一市民としてホームページから見学申し込みをして訪れました。
老人ホームめぐりを始めた当初は、取材申込みをして訪れていたのですが、それだと作った顔しか見られないような気がして改めた次第。
ただ、取材でしか聞けないことや会えない人もいるので、取材と一般見学のメリット・デメリットは半々といったところ。

取材の一番のデメリットは、ホームの意向に沿わない記事を書くと、変更を強烈に求められることです。いただいた料理が「レトルトっぽい味がした」なんて絶対に書けません。
さて、今回のホームはどうでしょう?

「レストヴィラ溝の口1」外観。ディケアサービスも行っており、ご近所の高齢者で賑やかでした。

最初に「レストヴィラ溝の口1」を見学しました。
ここは、ご入居者と介護スタッフの比率が2:1。
比較的手厚い介護を行っています。(ちなみに看護師は日勤で、24時間常駐ではありません)

ワタミの介護の特徴として、介護・看護スタッフがいる安心感に加え、「もう一歩進んで、今よりもっと元気になれるホームを目指しています。ご入居者様の自立支援のために、おむつゼロ、特殊浴ゼロ、経管食ゼロ、車椅子ゼロの4大ゼロを目標に掲げ、スタッフ全員で取り組んでいます」とホームページ、パンフレットに記載されています。

すごくいいと思いました。
でも、これらを実行するには専門的な人手が重要です。
そこで重要事項説明書に書かれた従業員の内訳を見てみると、理学療法士も作業療法士も職員数は空欄。
外部の訪問リハビリスタッフに来てもらっているとのことでした。
きっとよい会社に委託しているのだと思いますが、こういう個別ケアは、それぞれのご入居者を決まった指導員が継続的に見る必要があるような気がするのですが、どうなんでしょう?
疑問に感じました。

みなさんがどこかの施設へ見学に行かれる際には、事前に「重要事項説明書」を入手して熟読することをおススメします。
ホームページや見学会では分からないことが見えてきますから。

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