フロム・ナウ流 有料老人ホームガイド

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第22回
老人ホームの会社が運営するコミュニティカフェ「りせっとカフェ」

ただ、コンセプトはそうでも、「りせっとカフェ」は「高齢者対象」とはうたっていません。誰でも利用できるオープンなカフェです。
「高齢者しか来ないカフェなんて、不自然ですよね。自然な形で世代間交流できたほうがいい」 という考え方だそうです。

「りせっとカフェ」の特徴は2つ。
1つはワークショップの開催。
アロマテラピーやヨガ、カラーセラピー等は、ワンドリンク付きで2,000円。
アートワークセラピーといって、画材や自然素材を通じて気持ちを整えて行くセラピーは、30分お試し500円(ワンコイン!)。
個別のアートワークカウンセリングは、5,000円で受けることができます。

もう1つの特徴は、体に優しいメニュー。
「しょうなん薬膳すぅぷ」というヘルシースープとサンドイッチもしくは五穀米のおにぎり、デザートのセットを、やはり500円ぐらいで食べることができます。

「【虚体質すぅぷ】パワーアップスープのセット」。スープは食べる直前にクコの実を入れていただきます。

私は夏の夕方、横浜・関内のお店にいって、「【虚体質すぅぷ】パワーアップスープのセット」を食べてみました。
このスープは、
「名前の通りパワーが出る良質なたんぱく質が豊富なスープです。
たんぱく質は皮膚や筋肉、内臓を作るのに不可欠な栄養素です。肉や魚などの良質なたんぱく質をとることによって抵抗力がつき、病気の予防にもつながります。
また、ビタミンE、食物繊維が豊富なナッツは体の中の脂質を酸化から守るほか、腸内の余分な脂肪分を吸収し便とともに排出してくれるので、血液の流れを良くするため、美肌効果も期待できます」(お店のホームページより)
とのことで、効能を読みながら食べると、なんだかパワーがわいてきます。
味は優しく、じんわり体に染み入る感じ。
高齢者はもとより、ダイエットを気にする女性も大歓迎なメニューだと思いました。

「しょうなん薬膳すぅぷ」は6つの体質に合わせて6種類。
週に一回でも食べると、体質改善にも役立つらしいです。

島田さんの話では、かつて老人ホームといえば風光明媚なところが主流でしたが、いまは街中へと戻ってきているそうです。
さらに、元気な高齢者ともなれば、田舎で暮らすより、たとえば横浜・関内のような街のほうが住みやすく、人気もあるとのこと。

「りせっとカフェ」には、朝から晩まで何時間も粘ったり、一日に何度も顔をしたりする高齢者が結構いるそうです。
街角にあるリビング・ルーム…といった感じでしょうか。

至れり尽くせりの老人ホームもいいけれど、事情が許す限り自由に、街の中で、幅広い世代の人たちと交流を楽しんで、いざというときは助けてもらえる安心感を持って暮らすのもいいなぁと、私も思います。

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