フロム・ナウ流 有料老人ホームガイド

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第12回
〈蓮田オークプラザ「自立館」「支援館」「介護館」〉社会との接点を設け、地域交流を大切にするホーム

ご入居者全員の個人ホームページがある『介護館』

『蓮田オークプラザ介護館』は駅前から徒歩15分ほどの、静かな住宅街にあります。介護体制は手厚く、ご入居者2人に対して介護者1人。取材した日はほぼ満室でしたが、現在(10月24日)は3室の空があるそうです。

「社会にアクセスする機会が設けてある」という意味で興味深いのは『介護館』のホームページ内にある『オーク村』(※)というコンテンツです。

これはスタッフが、ご入居者お一人お一人のために作成した「個人ホームページ」。それぞれに「公開ページ」と「プライベートルーム」の2種類があります。
「公開ページ」は、誰でも閲覧可能。ご入居者の手芸・川柳などの作品が掲示されるそうです。(いずれもまだ準備中。掲示開始が楽しみです。)
一方「プライベートルーム」は、パスワードで保護されており、ご家族・ご親戚のみが閲覧可能。ここには、各行事のスナップ・動画や、ご家族へのご伝言などが定期的に更新されます。

私はかねがね、高齢者にこそITが必要という考えを持っています。衰えていく機能を補足し、社会や家族との絆を保つのに有効だと思うからです。

規模が大きく、リゾートマンションのような雰囲気がある『駅前温泉館』とは違って、『介護館』はアットホームな雰囲気。館内の掲示物も、「ぬくもりが感じられて、判りやすいから」(森田利弘支配人)との考えで、スタッフの手描きを多用しています。(駅前温泉館はスマートな電子モニターが採用されています)

某大企業の社員寮を転用した館内は清掃が行き届き、嫌な臭いもしません。

自慢は機能回復・維持のための取り組みで、ご入居時の介護度よりも改善される方も多いそうですが、そうした改善の背景には、身体的な訓練だけでなく、社会や人との繋がりを大切にするホームの姿勢も影響しているのではないでしょうか。

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