内山悟志の骨太エイジレスライフのすすめ

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第51回
手作りパンに挑戦してみる

本コラム第48回「自家製ピクルスを作ってみる」が思いのほか周囲から評判が良かったので、気をよくしてお料理ネタを取り上げよう。今回は、最近はまっているパン作りを取り上げる。

炊飯器でパンを作ってみる

フランスパンを買ってきたら、そのまま1本丸かじりしてしまうほどのパン好きであるため、以前から手作りパンに挑戦したいと思っていた。そんなある日、以前電気炊飯器を買った時に、パン焼き機能付きのものをわざわざ選んだことを思い出した。そこで、炊飯器の取扱説明書を引っ張り出し、パン焼きのページを確認する。ちなみに使用した炊飯器は、東芝IH保温釜RC-6XEという機種で、パンやスポンジケーキ以外にも温泉卵、寄せ豆腐が作れるということなので、これらにもいずれトライしてみたいと思う。
まず材料として、強力粉(100g)、ドライイースト(小さじ1)、砂糖(小さじ1)、塩(小さじ1/3)、牛乳65ml、無塩バター(10g)を用意する。強力粉やドライイーストは、これまで使ったことがなかったし、無塩バターとも無縁だったので今回買いそろえた。

さて作り方だが、強力粉、ドライイースト、砂糖、塩をふるってボウルに入れる。牛乳を温めてバターを加えて溶かし、40℃ぐらいまで冷ます。50℃以上だとイーストが働かず、パンが膨らまないので注意が必要だ。これらを混ぜ合わせひとかたまりにし、台の上に出し、生地につやが出てくるまで10分くらい手でこねる(図1)。ここまでは、基本的にオーブンでパンを作る時と同じ手順だ。炊飯器の内釜に油(今回は風味を出すためにオリーブオイルを使った)を薄く塗って、丸めた生地を入れる(図2)。

図1.つやが出るまでこねた生地

図2.内釜に油を塗って入れる

この後の一次発酵(約50分)、発行状態の確認とガス抜き(約2倍の大きさに膨らみ、生地を指でさして穴が戻らなければ一次発酵完了)、一度取り出し、丸めなおして二次発酵(約30分)、焼き(約40分)という手順だが、これらの工程が基本的に炊飯器の釜の中でできる。しかし、考えてみれば一次発酵、二次発酵は時間をかければ室温でもできるし、オーブンを持っていれば焼きも可能だ。結局のところ、30分から50分ごとに3回炊飯器のキーを操作しなければならないので、あまり手間が省けたとはいえない。出かけている間や寝ている間に自動でパン焼きができるというわけではないのだ。また、この炊飯器では強力粉100gが最大量となっており、食パン1斤分の半分程度の大きさのパンしか作れないということになる。そして、基本的に炊飯器の内釜の形の丸いパンしか作れない。オーブンを持っていたら、好きな形に成形したり、パン型を選んだりできるのでバリエーションも楽しめる。やはり炊飯器でのパン作りには限界がありそうだ。

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