ソムリエのつぶやき

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第3回
ワインの神、バッカスに見守られて・・・

「CAって色んな所に行けていいよね~!」
なんて声を聞くことがありますが、皆さんは、どのようなイメージを持たれているでしょうか?
先日、早朝の出勤時に、成田空港に到着した電車を降りたときに、後方からこんな声が聞こえてきました。内容からすると、おそらく大学生くらいだったのではないでしょうか。「休みの日に、こんなに朝早くに、成田まで仕事でくるなんて考えられない。定時じゃない仕事に就くなんてあり得ない。絶対定時の仕事にしよう!」と。今や、人気の職業で無くなった客室乗務員は、世間では、こんな見方もあるのだと実感した瞬間でした。
ものは考えよう、捉えようですし、それをポジティブに考えるかネガティブに考えるかも、人それぞれです。確かに、色々な場所に行くことができますが、出勤時間および退社時間は、1ヶ月のうち同じことは、ほとんどありません。一番早く起きる時は、午前2時台。一番遅い出社は午後23時近くです。ま、私は、こんな不規則でも、この仕事が大好きなのですが・・・。
不規則だからこそ、私たちは、疲労回復法、ストレス発散法や時差ぼけ解消法を知っていたりします。私の、それらのうちのひとつが、「ワイン」というわけです!
先日の千歳ステイ。千歳に到着したのは、午後9時台。ホテルに入ったのは午後10時位でした。この日は、たまたま、同期とのフライトだったので、それから飲みに出ることに。千歳で、飲みに行くといったら、お寿司屋さんや居酒屋さんを想像しがちだと思いますが、この日は、バルへ行きました。・・・と言いましても、都内にあるようなおしゃれ~なバルではなく、千歳のバルです。あまり期待していない私も私ですが、意外にも、美味しいワインに出会ったのです。

それは、「フロール・デ・バコ(バッカスの花)」というスペイン、リオハの赤ワインでした。ネーミングも素敵!色は、濃い紫色で、黒系果実のしっかりした香り、すみれのようなお花の香りもありました。果実味がしっかりしていて、ずっしり重みがあり、骨格のはっきりとした味わいでした。ダークチョコレートのようなニュアンスも感じられました。
千歳でこのような出会いがあるなんて・・・ワインは本当に出会いなのですが、ステイ中のこんな出会いも嬉しいものです。久しぶりの同期とのフライト、そしてフライト後のワイン。こうやってバッカスに見守られ、1日の疲れを癒し、美味しいワイン片手に、咲いたお話の花は、午前1時の閉店まで続いたのでした♡

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