私が見つけたライフワーク(2)

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第13回
「ホトトギス」といっても鳥ではなく、花の「ホトトギス」です

ホトトギスというと、多くの人は鳥を思い浮かべるでしょう。
最近は、鳥のホトトギスが話題にのぼることは少なく、うぐいす、つばめ、白鳥などに主役の座を譲っていますが、季節を表す言葉としてはまだ健在です。
「目には青葉 山郭公(やまほととぎす) 初松魚(はつがつお)」は、江戸時代の俳句ですが、今でもよく耳にします。
また、武将の性格を表す句として、
「鳴かぬなら 殺してしまえ ほととぎす」 織田信長
「鳴かぬなら 鳴かしてみせよう ほととぎす」豊臣秀吉
「鳴かぬなら 鳴くまで待とう ほととぎす」 徳川家康
などもよく取り上げられます。

昔は、鳥といえばホトトギスだったようです。その証拠に、万葉集で取りあげられている鳥の歌は153首、2番目の雁(カリ)で66首、3番目のウグイスで50種ですから、ホトトギスが断トツ人気だったのが分かります。

しかし、ここで紹介するホトトギスは鳥ではなく、山野草のホトトギスです。鳥の名前がつく植物はいろいろあります。カラスウリ、カラスノエンドウ、ヒヨドリバナ、ツバメオモト、サギソウ、トキソウ等です。
見て分かる通り、鳥の名前プラスアルファで植物の名前になっています。しかし、ホトトギスは、鳥とまったく同じ名前なのです。多分、鳥の名前そのものが植物の名前になっているのは、これだけだと思います。

噴水のように見えるヤマジノホトトギスの花

名前からして変わっている山野草のホトトギスですが、その花の姿も少し風変わりです。噴水のように見えませんか?私が最初にこの花を見たとき、そう思いました。花の真ん中から太い軸が立ち上がり、その先に反り返っているおしべとめしべが噴水のように見えました。

でも、ホトトギスという名前は、同名である鳥のホトトギスからきているのです。理由は、花の斑紋や葉の斑点がホトトギスの胸の斑紋に似ているからとされています。
私は、鳥のホトトギスそのものを間近で見たことがありませんが、写真や動画で見る限り、胸の斑紋は横縞(よこじま)模様です。一方、花のホトトギスは、縞(しま)模様のものもあるのかもしれませんが、普通に見られるのはランダムな斑点模様です。
鳥のホトトギスの写真を見ていると、胸だけでなく、尾羽にも斑点紋様が見られます。ですから尾の先は、斑点のある花びらの1枚のようにも見えます。また、背中にも同じような模様があるので、それを思い出したのかもしれません。そして、よく見ると葉っぱにも斑点模様が見られます。いったいどこが鳥のホトトギスに似ているのでしょう。
名づけた人に、鳥のホトトギスのどこが似ていると思ったのか聞いてみたくなります。

ヤマジノホトトギスの花の模様
ヤマジノホトトギスの葉の模様

鳥のホトトギスの写真は、キーワードを「ホトトギス 画像」で検索すれば、すぐ見つかります。ぜひ、鳥と花のホトトギスを比較してみてください。

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