内山悟志の骨太エイジレスライフのすすめ

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第28回
ソーシャル・メディアの楽しみ方(2)

リアルなつながりを求めるエイジレス世代

ミクシィ、Twitter、YouTubeなどはハンドルネームにより匿名で情報の受発信が可能であるのに対して、Facebookでは原則実名によるユーザー登録を必要とする点が特徴といえる。エイジレスライフ世代にとってこの点は、自分の交友関係や行動を実名で公開することに抵抗があるという意味でマイナス面と、逆に匿名の怪しいユーザーがいないので安心というプラス面の両面があるといえる。
総務省の調査によると、ソーシャル・メディアでの実名・ハンドルネームの利用率において高齢層の方が若年層や中年層に比べて実名比率が高いことが示されている(図1)。

図1.世代別にみるソーシャル・メディアでの実名・ハンドルネーム利用率

出典:総務省「次世代ICT社会の実現がもたらす可能性に関する調査」(平成23年)

ハンドルネームを使っている場合においても、サイトの親しい人の中で現実世界の自分とハンドルネームが結びついている比率も高齢者の方が他の世代よりも高い傾向にある。同調査では、SNSの利用目的として「もともとの知人とのコミュニケーション」(43.9%)、「知りたいことについて情報を探すため」(42.7%)、「同じ趣味・嗜好を持つ人を探すため」(38.1%)が上位3項目となっているが、高齢層においては特に「もともとの知人とのコミュニケーション」を重視する傾向にあり、趣味の仲間、近隣・町内会、学生時代の同窓会などリアルな人とのつながりを実名によるSNSで補完したいと考えているといえる。疎遠になっていた人とSNSを通じて再び交流するようになったという声も多く聞かれる。

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