大震災特別寄稿

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第1回
災害時のストレス対応

被災地においてのストレスは相当なものだと考えます。大人やお年寄りの方はもちろん元気に見える子供達も心の中では日常ではない今の状態を不安に感じているはずです。しかし、今回の東北関東大震災で強いストレスを受けているのは、被災地の人達だけではありません。被災地以外の人達もメディアを通じて情報を受け続けた結果、心身に不調を訴える人が多数出ると思われます。

これまでになく多くの人が、非常に強いストレスを受け、メンタル面でのケアが必要としているという事は間違いないはずです。

■災害時のストレス反応

ASD(急性ストレス障害)

被災に対するショックで起こるASDは災害発生後、約1ヶ月間で消失すると言われます。人は立ち直れる力を備えています。1ヶ月間が回復への大切な期間です。

PTSD(外傷後ストレス障害)

災害から1ヶ月以上経過してもストレス障害が続き対応能力を超えた精神的ショックを受けた場合は、PTSDの症状です。フラッシュバッグ、再体験症状、突然 非常に鮮明に思い出される、夢に見る、パニック障害、感覚や感情の麻痺、うつ症状、生理的心理的な興奮、過敏状態が続くなど。

■災害者を取り巻くストレス

生命危機ストレス

災害の恐怖や身を守るための自己防衛反応によるストレス。

生活環境ストレス

避難所の不自由な生活。プライバシーのなさで精神症状を起こす。全般的に健康状態の低下がみられます。
支援者は、生活環境ストレスの予防に努めることが大切です。

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