名医に聞く

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第4回
〈腰椎椎間板ヘルニア〉 薬物療法は中枢神経をコントロールする薬へ。手術療法は超低侵襲のPEDに注目!

中枢神経に作用する薬など新薬が次々と登場

治療法はほとんどの場合「保存療法(手術以外の療法)」になる。基本は薬物療法と運動療法だ。

「手術に至る患者さんは、100人中一人ぐらいでしょうね。私のところへ来る患者さんは、ほかの病院で手術が必要と言われた方が多いので、3~4割は手術になりますが。たいていの椎間板ヘルニアは保存療法で日常生活に戻れるし、時間が経てば自然に治癒するといわれています。かなり大きなヘルニアでも3カ月から6カ月で体内に吸収されてしまうからです。

また昔は、安静にしているように・・・・と指導するのが普通でしたが、今は強い痛みが治まった後は、できるだけ運動したほうがいいと指導しています。プールで歩行するなど徐々に身体をなじませて、それからストレッチや腰痛体操などを始めていただきます。

薬物療法では、以前は消炎鎮痛剤が主流でしたが、これからは痛みを中枢神経からコントロールする薬が次々と出て、使われるようになると思われます。リリカという薬が去年出て、今年はタラモナールという薬が出てきます。アメリカのほうでは既にだいぶ使われている薬です。神経と神経の間にあるシナプスをコントロールして痛みを抑える薬で、効く人にはてきめんに効きますよ。あとは準麻薬のようなオピロイドという薬も出てきました。かつてはがんにしか使えない薬でしたが、量をきちんとコントロールして、服用を止めるタイミングを誤らなければ問題はありません」(同)

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